こども安心・安全インターネットガイド

保護者の方へ

インターネットはたいへん便利なコミュニケーションツールですが、掲示板上で他人の悪口を書く、ケンカする、知らない人に連絡先を教える、悪徳商法やアダルトページなどにアクセスする、無料だからといって安易にソフトウェアをダウンロードするなどの行為によって、トラブルに巻き込まれることがあります。インターネットを利用して情報を受信したり発信したりするときには、その結果生じるリスクや社会的、法的責任を、自分自身が負わなければいけなくなるのです。

どんなことをすると何が起こるのかを子どもに理解させ、そうした事態を引き起こさないよう、そして、周囲の人に迷惑をかけないようにしなければならないこと、そのためには、インターネットを使うためのルールやマナーを身につける必要があることを、子どもに教えてください。

保護者の方へ

子どもが何らかの問題に直面した、トラブルに遭った、と相談してきたら、何が起こったのかを確認し、どのように対応すればよいかを一緒に考えてあげてください。
また、子どもが教師や親などの保護者に相談できる環境づくりを、つねに心がけておくことも大切でしょう。

保護者の方へ

インターネットは、声や表情が伝わらない、顔が見えないコミュニケーションです。相手のことを思いやることが大切だということを認識しなければ、感情のおもむくままに人の悪口を書いたり、ゲーム感覚でいい加減な書込みをしたり、嫌がらせをしたりする可能性があります。会って話せばかんたんにわかることでも、文字だけでは十分に伝わらずに、トラブルが起きることもあります。ネットの向こう側にも自分と同じ生身の人間がいることを十分に理解させ、「自分がしてもらってうれしいことをする」、「自分がされてイヤなことはしない」ことを心がける必要があることを、子どもに教えてください。

保護者の方へ

インターネット上で人と交流をするときは、文字によるやり取りがほとんどです。声や顔の表情が伝わらないため、相手に真意が伝わりにくく、よく誤解が生じます。それが原因となるトラブルは、あちらこちらで毎日のように起こっています。ですから、子どもが相手に対して失礼な文章を流していないか、誰かとメールやけいじ板などでケンカしていないかなど、つねに気を配ってください。子どもがメールを送るときには、文章の見直しを十分に行ったかを確認させることも必要です。

保護者の方へ

学校や家庭でインターネットを使うときは、基本的に、大人がパスワードを管理するようにしてください。そして、パスワードは、銀行のキャッシュカードでの暗証番号に相当するものであり、パスワードを他人に知られると悪用される可能性が高いこと、したがって、自分で注意深く管理しなければならないことを、子どもに十分わからせ、その上で子どもにパスワードを与えるようにしてください。

パスワードを設定するときは、名前や誕生日、電話番号といった類推しやすいものや、「1234」などの非常にかんたんなもの、「happy」といった意味のある単語を使ったものなどは使わないようにしましょう。悪い人はこういったパスワードを破るための辞書を使うので、意味のある単語だと、パスワードを破られてしまう可能性が高いのです。

保護者の方へ

パスワードの盗用によりプロバイダーの不正使用や、ID/パスワードの不正使用によるオンラインショッピング詐欺など、思わぬ被害に遭うことがあります。子どものユーザーIDとパスワードが他の人に知られたら、必ずパスワードを変更し、新しいパスワードを子どもに与えてください。

なお、友だちのパスワードを盗んで使用したり、悪気がなくても友だちのユーザーIDを使ったりするような子どもがいた場合には、それがいけないことであることをきちんとわからせるようにしてください。

保護者の方へ

子どもが、「友だちのパスワードを見てしまった」などと相談しにきたら、そのことを友だちに伝え、パスワードを変更したほうがよいと話すよう、アドバイスしてください。そして、以下の点に注意するよう、子どもにも再確認するようにしましょう。

・ユーザーIDとパスワードは、友だちに教えたり、ノートに書いて見せたり、メールで教えたりしないこと。
・ユーザーIDとパスワードをメモに書いて、コンピュータにはったり、他人から見えるところに置いたりしないこと。
・パスワードを入力しているときは、周りにいる人に見られないように注意すること。

保護者の方へ

子どもには、インターネットを通じて、個人情報を勝手に教えないよう、徹底して指導してください。

自分や家族の住所、氏名、電話番号はもちろん、家族の写真などの個人情報を、掲示板やチャット、メーリングリストで安易に公開するのは危険です。メールで相手に送信したり、ウェブページを通じて送信したりするのも危険です。

いったんインターネットに流れた情報は、かんたんにコピーできるので、たとえばあるけいじ板に書き込まれた個人情報が、知らないうちに他のけいじ板などに掲載されてしまうこともありますし、ウェブページで集められた個人情報が、悪質な名簿業者に転売されることもあります。いったんインターネット上に流れた個人情報は、だれに見られるかわかりません。その結果、赤の他人から自宅に電話がかかってくる、公開された家族の写真によって子どもが誘拐されるなど、トラブルに巻き込まれることもあります。犯罪から身を守るために、個人情報の開示に対しては十分な注意が必要です。

また、他人の個人情報は安易に他の人に転送したり、電子けいじ板などの公の場で公開したりしないようにするべきです。自分の個人情報の取扱いだけでなく、他人の個人情報の取扱いにも十分に注意しましょう。

保護者の方へ

子どもにインターネットを使わせるにあたり、インターネットを楽しく安心して使うためのルールとマナーについて、この「ルールとマナー集」を参考に、前もって十分に説明してください。そして、授業や家庭でインターネットを使う際の約束を子どもとの間で決め、それにしたがって、使わせるようにしてください。

保護者の方へ

著作権の侵害は、インターネット上でよくみられる行為です。子どもが、どこかのページの内容を、あたかも自分が書いたもののようにウェブページに載せたり、レポートに書いたりしないように、十分注意してあげてください。もし、そのような行動をとった子どもがいれば、その行為がページの作者がもつ権利を無断で侵害していることを説明し、なぜいけないのかを子どもに考えさせてください。

保護者の方へ

子どもが、ウェブページにある絵や写真、文章などを使いたいと言ってきた場合は、その作者に許可をとるようにしましょう。

許可を求めるときには、使いたい理由、子どもが使うということ、公開の条件、公開するとした場合のURLなどを相手に連絡してください。自分のウェブページで公開するのか、それとも宿題のために使うので学校内だけでの公開なのかなど、利用方法によって許可の条件が変わってくる場合があるからです。

必ずというわけではありませんが、教育利用を条件に使用許可をもらえる場合もあります。その際には、子どもが作成したページやレポートに入れた絵や写真、文章などの作者の名前を明記させるようにしましょう。

許可がおりなかった場合には、残念ながらあきらめるしかありません。その理由を子どもに説明し、何か代替となる案を一緒に考えてあげてください。

保護者の方へ

インターネット上にあるデータや書店で売っている本・雑誌のなかには、「ご自由にお使いください」と書かれたイラストやソフトウェアがあります。これらのイラストやソフトウェアは、自由に使ってかまいません。ただし、著作権はあくまで作者にあります。「利用上の注意事項」などとして、使用条件が書かれている場合は、その条件に従って使ってください。使用条件には、「営利目的の使用でなくても、無断配布はお断りします」「個人のウェブページ以外で使用する場合は必ず事前にご連絡ください」「イラストを大幅に加工して使用した場合には、ご連絡ください」などと書かれていることがあります。

また、自由に使ってよいとされるイラストなどを自分のウェブページに載せるときは、そのイラストを描いた人の名前をどこかに書いておくとよいでしょう（「作者名を書かなくてけっこうです」と書かれていれば、書く必要はありません）。

なお、自由に使ってよいとされるソフトウェアは、「フリーウェア」「フリーソフトウェア」などと呼ばれています。これに似たものに、「シェアウェア」と呼ばれるソフトウェアもあります。シェアウェアは、「試しに使ってみて、もし気に入ったらその作者にお金を払う」という仕組みになっています。

保護者の方へ

子どものウェブページの内容が、勝手に他のページに転載されたり、雑誌などの記事に載ったりする場合があるかもしれません。このような場合に備えて、転載に関する注意書きをウェブページで明記するようにしてください。注意書きでは、転載をまったく認めないのであれば、「転載不可」とはっきりと書きます。転載を認めるのであれば、「転載のルール」を書きます。たとえば、「転載の理由（どのような使い方をするのか）、転載先のURL、連絡先を教えてください」など、転載にあたって守ってほしいルールを書いておきます。

ウェブページの公開前に、転載に関する注意書きを載せておけば、勝手に転載されたときに「それはルール違反である」ということを相手に知らせて善処を望むことができます。そうでない場合は、ウェブページの公開後でも、転載に関する注意書きを載せて、協力を要請しましょう。それでも改善が見られない場合には、著作権違反であることで抗議します。

またこれを機会に、著作権とはどういうものか、著作権を守るにはどうすべきか、を一緒に考えるとよいでしょう。

保護者の方へ

ファイル交換ソフトを使って、市販の音楽CDのデータや市販のソフトウェア、映画のデータなどをやりとりすると、著作権侵害となります。そうした行為をしないよう、子どもを指導してください。

ファイル交換ソフトは、インターネットを通じて、ユーザー間でそれぞれのパソコンに保存してあるデータを共有したり、交換したりするソフトウェアをいいます。海外製ではWinMX、国産では、Winnyというソフトが有名で、広く利用されています。しかし、ファイル交換ソフトを使うと、自分のパソコンがネットワークに接続されている間、いつでも他のインターネットユーザーとファイルをやりとりできる状態になりますので、もし市販の音楽の曲などをパソコンに入れておくと、他人の著作物を無断で送信可能な状態にしたり、実際に送信したりすることになり、著作権を侵害することになります。

保護者の方へ

子どもがウェブページなどに写真を使うときには、肖像権について注意してあげてください。写真を使うときは、周りに写っている人すべてに掲載の許可をとる必要があります。

肖像権は、「承諾なしに、みだりに容貌・姿態を撮影したり公開されたりしない権利」です。したがって、本人の許可なく、その顔や容姿などを撮影したり、その写真をホームページなどで公開したりすると、肖像権の侵害にあたる場合がありますので、写真をホームページに掲載する場合は、被写体となった本人から掲載の許可を得なければなりません。1枚の写真に何人もの人が写っている場合は、写っている人すべてから許可を得ることが必要です。

なお、被写体本人から自身の肖像を含む写真の無断掲載をやめてほしいと申し出があったら、肖像権侵害にあたる場合はもちろんのこと、肖像権侵害にあたるかどうか微妙な場合でも、できるだけ申し出に応じるようにしてください。

保護者の方へ

子どもが勝手に、子ども自身や家族の個人情報を公開・発信してしまわないように注意するとともに、子どもが勝手に、友だちの個人情報やプライバシーに関わる内容を公開したり、だれかに教えてしまったりしないよう、十分に注意してください。

また、アンケートなどと称したウェブページに、自分の名前や住所だけでなく、友だちの名前や住所までも勝手に記入したりしないように、徹底してください。

個人情報の保護については、個人情報ガイドライン
（http://www.iajapan.org/privacy/別ウィンドウで開きます）を参考にして、子どものレベルにあわせて指導するようにしてください。

保護者の方へ

芸能人などの有名人には、「その肖像や氏名でもたらされる利益や価値を、独占的に支配する財産的権利」である「パブリシティ権」が認められています。そのため、たとえ自分で撮影した芸能人の写真でも、ウェブページなどに勝手に掲載することはできません。

掲載するには、その芸能人の肖像権を管理しているところ（所属事務所など）の承諾が必要です。所属事務所などが提供する著作権フリーの写真であれば使用できますが、ウェブページに掲載されている写真を許可なしに使用すると、その芸能人の肖像権、パブリシティ権、およびその写真を撮影した人の著作権を侵害することになります。

また、アイドルの顔と他の人の体とを合成したアイドルコラージュ（アイコラ）を作成してウェブページで公開するような行為は、そのアイドルの肖像権とパブリシティ権の侵害とみなされるだけでなく、アイドルの感情を害し侮辱しているとして、名誉毀損罪となる可能性がありますので、ふざけ半分や遊び感覚で子どもがアイコラを作って公開しないよう、注意してください。

保護者の方へ

2003年9月13日から施行された「出会い系サイト規制法」（正式名称：インターネット異性紹介事業を利用して児童を誘引する行為の規制等に関する法律）により、インターネット異性紹介事業を利用して、児童（18歳未満の者）を対象とする、1）性交等（性交類似行為等を含む広汎な概念）の相手方となるように誘引すること、2）対償を示して交際の相手方となるように誘引すること、が規制されています。この規定に違反した場合は、百万円以下の罰金が科せられます。

この法律では、児童を誘引した大人だけでなく、大人を>援助交際に誘った児童も処罰の対象になります。したがって、児童が出会い系サイトのけいじ板に、「お小遣いをくれたらお茶してもいいよ」「2万円くれたらデートしてあげる」「女子中学生とエッチしたいおじさんいませんか」などと書き込んで誘うことで、法律に違反したことになります。

またこの法律の第4条では、「児童の保護者（親権を行う者又は後見人をいう。）は、児童によるインターネット異性紹介事業の利用を防止するために必要な措置を講ずるよう努めなければならない」と規定されています。出会い系サイトの危険性を理解し、子どもが軽い気持ちでアクセスしないよう、徹底してください。子どものプライバシーを尊重することと、犯罪に巻き込まれるのを黙ってみていることは違うということを理解し、子どもの行動に関心をもち、携帯電話の使用料や、言葉遣い、持ち物、服装、態度などから、非行の兆しを見落とさないようにすることが大切です。

保護者の方へ

「ねずみ講」とは、一人の加入者が二人以上を勧誘して加入させることを前提として、後順位者が先順位者に支払う加入金によって「必ず儲かる」と約束する組織のことで、「ねずみ講防止法」（正式名称：無限連鎖講の防止に関する法律）で禁止されています。ねずみ講の開設者はもちろん、ねずみ講の運営、ねずみ講への加入や勧誘、ねずみ講を助長する行為はすべて「無限連鎖講の防止に関する法律3条」に抵触します。

メールは勧誘に大変便利なため、多くのねずみ講に利用されています。しかし、自分宛てに届いた勧誘メールを人に転送するだけでも、違法行為と見なされる可能性があります。子どもには、ねずみ講という悪い仕組みがあることを教え、それに類した内容のメールを受け取ったら、先生や親などに相談するよう、指導を徹底してください。

なお、ねずみ講の勧誘メールには、「このシステムは無限連鎖講にはあたらず、違法性はありません」とか「レポートという商品が介在するので、ねずみ講ではありません」などと書かれているケースがありますが、多くの場合、これらのケースも違法行為と見なされていますので、十分に注意してください。

保護者の方へ

2000年2月に施行された不正アクセス禁止法（正式名称：不正アクセス行為の禁止等に関する法律）では、以下の行為が禁止・処罰の対象となっています。

• 他人の識別符号を無断で入力する行為＝正規の利用権者等である他人の識別符号（ID・パスワードなど）を無断で使用して利用制限を解除し、特定利用をできる状態にする行為。
• アクセス制御機能による特定利用の制限を免れることができる情報または指令を入力する行為＝セキュリティホール（アクセス制御機能のプログラムの瑕疵、アクセス管理者の設定上のミス等のコンピュータシステムにおける安全対策上の不備）を攻撃する行為。
• 不正アクセス行為を助長する行為＝正規の利用権者である他人の識別符号を第三者に提供する行為、たとえば、「○○システムを利用するためのIDは△△、パスワードは□□である」と、他人に口頭やメール、文書などで教えたり、電子けいじ板などに掲示したりする行為。

1，2の不正アクセス行為の禁止に違反した者には、一年以下の懲役又は五十万円以下の罰金が科せられます。3の不正アクセス行為を助長する行為の禁止に違反した者には、三十万円以下の罰金が科せられます。

したがって、子どもがたまたま他人のIDとパスワードを知ってしまい、勝手にそれを使ってしまうと、不正アクセス行為とみなされるおそれがありますので、十分注意してください。

保護者の方へ

子どもに、メールが届いているかどうかを定期的に確認する習慣を身につけさせましょう。メールは、インターネットに接続して自分から見にいかなければ、届いているかいないかどうかがわからないことを、子どもに説明してください。

また、割り当てられたメールボックスの容量を超えたり、保管日数の制限があったりするとメールを受け取れなくなることも教えてあげてください。

割り当てられたメールボックスの容量を超えるとは、プロバイダーなどの管理者によって決められているメールボックスで受け取ることができるメール全体の容量の上限を超えてしまうという意味です。この場合、メールボックスがあふれてメールが受け取れなくなります。不要なメールはメールボックスから削除し、割り当てられた容量を超えないように注意しましょう。

保管日数の制限とは、プロバイダーによっては、メールを保存しておける日数が定められている場合があるという意味です。定められた保管日数を超えたメールは、まだ読んでいないものでも自動的に消去されますので、注意が必要です。

保護者の方へ

電子メールソフトの使い方や、インターネットへのアクセスの仕方、接続しているプロバイダーによる固有の制限などは、最初に指導・説明してあげてください。

保護者の方へ

メールは、文字を中心としたコミュニケーションです。顔の表情や声の感じまでは伝わらないので、ちょっとした言葉の受取り方の違いから誤解を生んだり、その結果、大きな喧嘩に発展してしまったり、トラブルになったりすることがよくあります。

アメリカの心理学者アルバート・メラビアン博士によれば、意思の疎通のために関わっている割合は、表情や態度が55％、声の調子が38％で、言葉が占める割合は全体の7％だそうです。このことから、いかに、声の調子や表情、身振り手振りなどが意思疎通に大きく関わっているかわかります。

誤解や行き違いなどから、子どもが喧嘩やトラブルに巻き込まれないよう、メールを書くときは丁寧な言葉で書くことを指導してください。必要に応じて子どもが書いたメールの内容に目を通し、誤解を招きそうな文章や攻撃的な文章があれば書き直させるようにしましょう。

保護者の方へ

メールは、文字を中心としたコミュニケーションです。顔の表情や声の感じまでは伝わらないので、ちょっとした言葉の受取り方の違いから誤解を生んだり、その結果、大きな喧嘩に発展してしまったり、トラブルになったりすることがよくあります。

アメリカの心理学者アルバート・メラビアン博士によれば、意思の疎通のために関わっている割合は、表情や態度が55％、声の調子が38％で、言葉が占める割合は全体の7％だそうです。このことから、いかに、声の調子や表情、身振り手振りなどが意思疎通に大きく関わっているかわかります。

誤解や行き違いなどから、子どもが喧嘩やトラブルに巻き込まれないよう、メールを書くときは丁寧な言葉で書くことを指導してください。必要に応じて子どもが書いたメールの内容に目を通し、誤解を招きそうな文章や攻撃的な文章があれば書き直させるようにしましょう。

保護者の方へ

相手に伝えるべき要点を整理し、もっとも言いたいことをはじめのほうに書くように、指導してください。あまり長くなると読みにくくなる場合がありますので、短めにまとめるほうがよいでしょう。メールの文面が長くなる場合は、メールの冒頭で、「長文メールで失礼します」「長文メールです。急ぎの内容ではないので、お時間のあるとき見てください」などと書いておくという方法もあります。

なお、書面による通信と違い、メールでは時候の挨拶を省略しても失礼にはあたらないとされています。支障のない範囲で、形式的な記述はできるだけ省略することで、より簡潔なメールにすることができます。

保護者の方へ

メールでのやりとりは顔が見えないので、会っているときには言いにくいことでも、気軽に文字にして送りがちです。ふだんは照れくさくてなかなか言えない感謝の言葉などもメールで書くと言いやすい、というよい面がありますが、同時に、相手の悪口や、乱暴な言葉、汚い言葉を使った感情的なメールも書きやすいという悪い面もあります。

子どもには、相手の顔が見えないからといって、相手のことを考えずに自分の言いたいことを書いていいわけではないこと、感情のおもむくままに書いてはいけないことを、しっかり教えてあげてください。

保護者の方へ

子どもが、冗談のつもりでウソを書かないよう、指導してください。会って話すのとは違い、メールを受け取る相手は文字情報だけで判断するので、ほんのちょっとした冗談、落書きや軽口のようなウソでも、本当のことだと受け取られてしまう可能性が高いのです。あるいは、冗談かウソなのか判断がつかず、メールを受け取った相手が困惑する場合も考えられますし、場合によっては腹を立ててしまうこともあるかもしれません。また、出所のはっきりしないウワサ話を、本当のことのように書いて送らないよう、注意してください。これも、受け取った相手が困惑・混乱するもととなります。

誤解によるトラブルを避けるためにも、ウソや、出所のはっきりしないウワサ話は書かないよう、指導してください。

保護者の方へ

子どもが、適切で簡潔な題名をつけることのできるよう、教えてあげてください。メールを受け取った人は、まず件名を見てどのような内容のメールか判断します。内容が一目でわかる件名をつけることは、相手の立場になって考えることであり、かつ、こちらが伝えたいことをきちんと伝えるためにも大事なことです。

件名欄が空白のままのメールを送らないようにしてください。件名を入れないと、メールを受け取った相手にどんな内容のメールなのか伝わらないばかりでなく、スパムやウイルスメールなどの迷惑メールと判断され、内容を確認せずにそのまま捨てられてしまうこともあります。

保護者の方へ

送信する前に、必ずメールアドレスを確認するように指導してください。

とくに間違いやすい文字には、次のようなものがあります。

• 英小文字の「l」（エル）と半角数字の「1」（イチ）
• 英文字の「o」（オー）と数字の「0」（ゼロ）
• 記号の「 - 」（ハイフン）と「 _ 」（アンダーバー）

メールアドレスが違っていて相手に届かなかった場合、以下の2通りの場合があります。

• そのメールアドレスに該当する人がいないというエラーメッセージが戻ってくる
• たまたま、間違って送ったメールアドレスを実際に使っている人がいて、その人にメールが届いてしまう

送ったメールが相手に届かなかった場合は、そのことを知らせるエラーメッセージがもどってきますので、相手に届かなかったということがはっきりわかっていいのですが、メールアドレスをまちがえたためにまったく知らない他人にそのメールが送られてしまったときには、送りたい相手に正しく届いたのか、そうではなかったのかがわからなくなります。

送ったのになかなか返事がこないといった場合には、間違って見知らぬ人にメールが送られてしまっていることもあるかもしれませんので、そのときは、メールが届いているか、再度確認のメールを出す、あるいは、電話をかけてみるなどして、確かめるようにしてください。

保護者の方へ

子どもが、複数の人に同時にメールを送信する場合は、宛先のメールアドレスを書き間違えないように注意してあげてください。とくに、送る相手を間違えないよう、十分に確認してください。たとえば、「バーベキューのお誘い」などとして10人にメールを送ったとき、本来は招待するつもりのなかった人が含まれていて、あとで「実は、間違えだったんです」などと言えなくなってしまうといった状況も考えられます。

また、必要があれば、「To」に送信先を記入することと、「Cc」に送信先を記入することの違いも教えてあげてください。

複数の人に同時に送られたメールのひとつを子どもが受け取ったとき、それに返事を出す必要がある場合は、だれに返信すればよいか、よく確認するようにしましょう。

保護者の方へ

写真やイラストなどの画像ファイル、あるいは、ワープロや表計算などのアプリケーションソフトウェアで作った文書ファイルなどは、そのファイルに対応したソフトウェアを送信相手が持っていないと、メールに添付して送っても、相手は中身を見ることができません。子どもが、添付でファイルを送りたいと言ったら、相手もそのファイルを見ることができるか、確認してあげてください。

保護者の方へ

サイズの大きなファイルを送ると、相手側の通信環境によっては、受信にとても時間がかかったり、受信できなかったりする場合があります。また、相手側のコンピュータシステムや途中経由するサーバに大きな負荷をかけ、故障を誘発する可能性もあります。

子どもが送信しようとしている添付ファイルの容量が大きいと思われる場合は、相手先にどのくらいの容量までなら受け取れるかを確認してから送信するようにしてください。

なお、圧縮ソフトを利用すれば、ファイルのサイズをかなり小さくすることができる場合がありますので、圧縮ソフトの利用も考えてみてください。ただし、相手がその圧縮形式に対応した解凍ソフトを持っていないと、相手は圧縮されたファイルの中身を見ることができません。圧縮ソフトを使うときは、相手がそれに対応した解凍ソフトを持っているかどうか、確認してから送付してください。

保護者の方へ

電子メールソフトで標準として扱われる形式は、テキスト形式ですが、最近では、HTML形式でメールを送るように初期設定されている電子メールソフトもあります（※1）。もし、初期設定がHTML形式になっているようでしたら、メールを送る前に、その設定をテキスト形式に変更してあげてください。

（※1）たとえばマイクロソフト社製の電子メールソフト「Outlook」や「Outlook Express」では、HTML形式が初期設定となっています。

保護者の方へ

子どもがふざけて、友だちの名前でメールを出してしまうかもしれません。このようなことがないよう、十分に注意してください。メールを受け取った相手にも、名前を使われた友だちにも、迷惑をかけることになります。万が一、子どもが友だちの名前でメールを出してしまった場合は、同じことを二度と行わないよう、適切に指導してください。

保護者の方へ

送信先の携帯電話が、メールの着信に合わせて着信音を鳴らすように設定されている場合、深夜や早朝に送られたメールの着信音が睡眠を妨げるなど、その携帯電話の持ち主の迷惑になることがあります。子どもには、極端に遅い時間や、極端に早い時間に携帯電話にメールを送らないよう注意してください。

保護者の方へ

通常、メールを送れば相手にすぐに届きますが、メンテナンスのためにプロバイダーが一時サービスを停止していたり、なんらかの不具合のためにメールの配信が止まっていたりすると、届くまでに時間がかかることがあります。場合によっては1週間程度経った後に「届きませんでした」というエラーメールが返ってくることもあります。

あるいは、送信した相手がメールを読んでいなかったり、読んでいても返事を書いていなかったりすることもありますし、メールの宛先を間違え、まったく関係ない人にそのメールが送られてしまって、肝心の相手にはメールが届いていなかったということがあるかもしれません。子どもには、そういった状況をきちんと説明し、「メールを送れば、必ずすぐに返事がくるわけではない」ということをわからせてください。

メールを送ったのになかなか返事がこない場合は、「○日前に、以下のようなメールを送りましたが、届いているでしょうか。届いていたら、お返事ください」「先日送った内容と同じものを、念のためもう一度送ります」などと書いた確認のメールを送ってみるとよいでしょう。緊急を要する場合は、メールを送ると同時に電話もするなど、従来のコミュニケーション手段も使うようにしてください。

保護者の方へ

子どもが、友だちからきたメールを公開してしまったりしないように注意してください。メールが公開されてしまった子どもはひどく傷つくかもしれませんし、著作権の侵害にもつながります。

もし、とてもおもしろい内容で、どうしても公開したい場合には、そのメールを書いた子どもに相談するよう指導しましょう。メールは個人対個人のツールです。受け取った人以外の人や一般に公開するためにはそれにあった手続きをとる必要があります。子どもが勝手に公開してしまったりしないように、十分に注意してください。

保護者の方へ

メール爆弾は、大きく分けて、（1）莫大な数の電子メールを相手に送りつけることで、本来必要なメールを埋もれさせたり、メールを受信できなくしたりすることを目的としたものと、（2）ファイルサイズの大きな添付ファイルを付けるなどして大容量かつ膨大な数のメールを送りつけることで、 送り先のメールサーバーのシステム障害を引き起こすことを目的とした2つがあります。

メール爆弾は、対象となった人を不快にさせますし、メールが受信できなくなれば重要な情報を受け取る機会を奪うことになります。またメールサーバーが対象となった場合、そのメールサーバーを利用している人全員のメールの送受信ができなくなります。

イタズラのつもりであっても、そうした行為はぜったいにしないよう指導してください。もし子どもが意味のない大量のメールを送ろうとしていたり、実際に送っていることがわかったら、なぜいけないかを説明し、理解させるようにしてください。

保護者の方へ

受け取ったメールを読んで、子どもがイヤな気分になった場合、たとえば以下のようなケースが考えられます。

• メールを送った相手は、そのメールを受け取る人がイヤな気分になるとはわからず、相手のことを十分に考えずに、そのメールを送ってきた。冗談のつもりの内容かもしれないし、単に言葉づかいが適切ではないメールなのかもしれない。
• メールを送った相手は、そのメールを受け取る人がイヤな気分になることをわかっていて、わざと挑発するようなメールを送ってきた。
• そのメールを受け取った子どもが、単になにか勘違いをして、気分を悪くした。

どうしてイヤな気分になったのかを冷静に受け止めさせ、感情にまかせて言い返すような内容の返事を出さないように指導してください。子ども同士で、感情をむき出しにしたメールをやりとりすると、トラブルのもとになる可能性があります。

保護者の方へ

子どもが、知らない相手から不愉快なメールを受け取ったら、削除させるようにしましょう。決して、相手の挑発にのって、攻撃的な態度に出てはいけません。何度も繰り返されるようでしたら、電子メールソフトで、そのメールアドレスの迷惑メール設定をするようにしてください。あるいは、プロバイダーに対策を相談するのもよいでしょう。

また、子どもがたまたま一度、あるいは二度会った人から、その後、何度もしつこくメールが送られてくるようであれば、あとで身を守るための証拠とするために、それらのメールは削除せずに保存しておくようにしてください。しつこく何度も送ってくるメールは、度をこせば、一種のいやがらせ行為として、犯罪になります。たとえば、威力業務妨害、ストーカー行為、脅迫などに当たる場合があります。

友だち探しサイトや、出会い系サイトなどインターネットや携帯電話での出会いをきっかけに、嫌がらせや、法律で禁じられているお金のやり取りをともなう異性との交際や、悪質なストーカー事件、連れ去りなどの犯罪事件が数多く起きていますので、十分注意してください。

保護者の方へ

「このメールをできるだけたくさんの人に転送してください」といった、同じ内容を多くの人に転送することを求めるメールを、「チェーンメール」といいます。子どもがチェーンメールを受け取ったら、すぐに削除するように指導してください。子どもはこういったことが大好きですから、誰かがチェーンメールをはじめたら、いつのまにか、学校中にチェーンメールが流れている、同じチェーンメールをいくつも受け取るようになる、といった混乱が起こることが予想されます。また、インターネット上に不必要なトラフィックを増やす原因にもなります。このようなことが起こらないように、チェーンメールに対する指導を行うとともに、子どもの活動から目を離さないようにしてください。

保護者の方へ

実際には存在しないウイルス情報が書かれたメールや、ニセのウイルス警告などを、「デマメール」（あるいは、「ウイルスデマメール」）といいます。「ウイルスについての最新重要情報です。友だち全員に知らせてください」「〇〇というファイルはウイルスに感染しています。削除してください。また、アドレスブックに記載されている人全員にこのメールを転送して警告してください」などと書かれていることが多く、デマメールがあることを知らないと不安をあおられてしまいます。

こうしたデマメールは無視して、削除するように指導してください。そして、けっして、メールに書かれているような操作、たとえば、そのメールに書かれているファイルを削除するといったことをしないよう、子どもに徹底させてください。

保護者の方へ

子どもが、広告メールや勧誘メールを受け取っても、無視するように指導してください。勧誘メールのなかには、「サークル活動に参加しませんか」と案内しながら、実は悪徳商法やカルト宗教に誘うものもありますので、とくに勧誘メールには注意が必要です。

こうした迷惑メールを受け取ったとき、受信拒否を通知したことで、かえって迷惑メールが増える場合もありますので、受信拒否通知は送らないようにしてください。迷惑メールがたくさん届くようであれば、メールソフトのフィルタリング機能を使って、以後そのメールアドレスからのメールを迷惑メールとして特定フォルダーに自動的に振り分けるように設定するとよいでしょう。

なお、財団法人日本産業協会と財団法人日本データ通信協会では、受信拒否したにもかかわらず再送信されてくるメール（再送信禁止義務違反のメール）や、表示義務に違反しているメールについて、情報提供を受け付けています。このようなメールを受け取った場合には、メールのヘッダ情報を添付の上、情報提供窓口に転送してください。

保護者の方へ

利用したことがないのに、インターネットのコンテンツ料を請求する内容の悪質メールが急増しています。「架空請求メール詐欺」と呼ばれるもので、アダルトサイトの利用料などを含め、その名目はさまざまです。子どもから、架空請求メールがきたと相談があったら、 これらの請求に対しては、まったく支払う必要はないことを説明し、無視させてください。なぜ利用料金の請求がきたのかなど、送信相手への問合せもしないようにしてください。確認や拒否のメールを返信したり、電話をしたりすると、相手側にこちらの情報を与えてしまうこととなり、恐喝される場合や、今後も同様の架空請求を送りつけられる危険性があるからです。

なお、すでに金銭を払ってしまったなど被害を受けた場合は、最寄りの警察に相談してください。

保護者の方へ

メールの添付ファイルを利用したコンピューターウイルス感染が主流になっています。この場合、ウイルスがメールの添付ファイルに潜んでいたり、添付ファイルがウイルスプログラムそのものだったりします。したがって、メールの添付ファイルには十分に注意するよう、子どもに指導する必要があります。

差出人に心当たりのないメールや添付ファイルが子どもにきたら、けっして開かないように注意してください。また、友だちから送られてきたメールでも、件名や添付ファイルの名前がアルファベットで書かれている場合や、自分が送ったメールへの返信でもないのに件名が「Re: ○○○」となっているような場合にはウイルスが潜んでいる可能性が高いので、必ず先生や親などに相談するよう指導してください。

コンピュータがウイルスに感染したことに気づかないでそのままにしていると、ウイルスが含まれたメールを勝手に友だちに送ってしまい、その送った相手までがウイルスに感染してしまう可能性があります。つまり、ウイルスに感染したまま放置しておくと、自分自身が加害者となる場合もあるわけです。子どもに指導をするときには、ウイルスに感染して自分が困るだけではなく、多くの人に迷惑をかける可能性もあることを強調してください。

なお、ウイルスに感染しないためのもっとも有効な対策は、ウイルス対策ソフト（「ワクチンソフト」ともいいます）を利用することです。ウイルス対策ソフトをコンピュータにインストールしておけば、メールや添付ファイル、外部から持ち込まれたプログラムやデータにウイルスが潜んでいないかを監視してくれます。コンピュータには、必ずウイルス対策ソフトをインストールしてください。

ウイルス対策ソフトには、ウイルスを発見して駆除するための「ウイルス定義ファイル」（「ワクチンファイル」「パターンファイル」ともいいます）が入っています。このファイルが古いままだと、ウイルス対策ソフトを使っていても、新しいウイルスを発見できません。ウイルス定義ファイルはつねに最新のものに更新しておくようにしてください。ウイルス定義ファイルが自動的に更新されるように設定しておくと便利です。

保護者の方へ

広告メールや勧誘メールの中に、「詳しくはこちらにアクセスしてください」などと書いてあってURLが表示されているものがあります。子どもがつい惹きつけられて、こうしたURLをクリックしないよう、指導してください。

安易にクリックしたことで、望みもしないプログラムやコンピューターウイルスが潜むプログラムのダウンロードが始まったり、不適切なコンテンツが表示されたり、表示するだけでウイルスに感染してしまうページにアクセスしてしまったりすることがあります。

メールに記された内容が興味を引くものであっても、子どもからクリックしたいと相談を受けても、信頼できる相手から送られてきたものかどうかを慎重に確認し、安全だとわかってからクリックさせるようにしてください。

保護者の方へ

子どもから、コンピュータの画面に「ウイルスを発見しました」というメッセージが表示されたと知らされたら、ウイルス対策ソフトですでに駆除されているのか、なにか自分で対策する必要があるのかなどを確認し、対応してください。必要に応じて、ウイルス対策ソフトの会社のウェブページを参考にするとよいでしょう。

なお、コンピューターウイルスは日々進化していますので、最新の情報を入手し、こまめに「ウイルス定義ファイル」を更新するようにしてください。

保護者の方へ

掲示板やチャット、メーリングリストには通常、それぞれ管理者あるいは運営者がいて、それらのサービスを利用するにあたって参加者が守らなければならない運営方針や利用ルールを定めています。

子どもから、掲示板やチャット、メーリングリストに「参加したい」と言われた場合は、一緒に利用規約や使い方についての説明をよく読み、子どもが参加するのに適切な掲示板、チャット、メーリングリストかどうかを確認しましょう。

子どもが参加するにあたっては、他の参加者に迷惑をかけないよう、運営方針や利用ルールを守るように指導しましょう。必要に応じて、書込みの内容を事前にチェックしたり、一緒に考えてあげたりするのもよいでしょう。

保護者の方へ

子どもには、ウソや、根拠のないウワサ話を、掲示板やチャット、メーリングリストに安易に書かないよう、指導してください。

掲示板やチャット、メーリングリストでのやりとりでは、相手の顔が直接見えないので、つい気楽に、いろいろなことを書いてしまう可能性があります。子どもは、「ちょっとくらいウソをついてもわからないだろう」と思ったり、耳にはさんだ面白そうなウワサ話を確かめもせずに書いてしまったりすることもあるかもしれません。しかし、掲示板やチャット、メーリングリストには、不特定多数の人が参加しており、ちょっとしたウソやウワサ話が、さも本当であるかのように誤解されて参加者の間に広まり、関係者に大きな迷惑をかける結果を招く可能性があります。

保護者の方へ

子どもが、けいじ板やチャット、メーリングリストで、乱暴な言葉、きたない言葉、人をののしるような言葉を使わないように指導してください。また、人の悪口も、絶対に書かないように教えてください。

コンピュータ画面に向かって文字だけを見ていると、直接相手の顔が見えないので、コンピュータの向こう側にも自分と同じ生身の人間がいて書かれた内容を見て楽しんだり、傷ついたりすることを、つい忘れがちになります。書くだけ書き、せいせいしてコンピュータの前を離れてしまえば、そのメッセージを読んだ人がどのような気持ちになっても関係ないことになってしまいます。しかし、文字だけのコミュニケーションでは、やりとりがエスカレートしやすく、とくに子ども同士では感情をうまく処理できずに、日常生活に影響が出ることも考えられます。

掲示板やチャット、メーリングリストでのやりとりは言葉が中心であり、相手を思いやって注意深く言葉を選ばなければならないことを、よく理解させてください。また、相手がなにかイヤなことを書いてきたとしても、それをストレートに受け止めて感情的にならず、一呼吸おいて冷静に対処できるよう、感情のコントロールがうまくできるように手伝ってあげてください。

保護者の方へ

掲示板やチャット、、メーリングリストで発言するときには、話の流れや雰囲気を壊さないよう配慮する必要があります。過去の発言をよく読んでから、発言しようとしている内容がその場にふさわしい内容かどうか、一緒に確認してあげてください。

関係のない話をしたり、議論の腰を折るようなことをしたりすることは失礼にあたり、参加者にイヤな思いをさせることになりますので、気をつけましょう。

発言に対するコメントのしかたやその他わからないことがあれば、利用にあたっての注意事項やFAQ（よくある質問）で説明がないかどうか、確認してみてください。

保護者の方へ

けいじ板やチャットでは、ちょっとした言葉づかい、誤解や意見の食い違いなどから、激しい言い争いに発展してしまうことがあります。こうした言い争い、感情的で激しいやりとりを「フレーミング」と呼びます。フレーミングが発生した場合、子ども同士でケンカになった場合には、いったん書込みをやめて、少し時間をおくように指導してください。

議論に参加するメンバーが少なければ、激しい言い争いでもいずれ沈静化します。いつまでも言い争いを続けていると、けいじ板やチャットの雰囲気も悪くなり、他の参加者にも迷惑になるので注意しましょう。

なお、万が一、掲示板でのやりとりが深刻なものに発展しそうであれば、状況に応じて管理者に連絡するとか、やりとりされているログを印刷して保存するなどの対処をするとよいでしょう

保護者の方へ

インターネットの基本は自助努力であることを、子どもに教えましょう。マニュアルを読んだり、ネットで検索したりすればすぐにわかることを自分で調べずに、教えてもらおうと人に頼るのはマナー違反となります。たとえば、けいじ板やチャット、メーリングリストで公開されている運営方針を読まずに、運営方針に書かれている内容について質問したり、ソフトウェアの操作法についてマニュアルを読まずに質問したり、辞書を調べればすぐにわかるような言葉について尋ねたりすることは、マナーに反しますので、気をつけてください。

保護者の方へ

インターネットには匿名性があり、そのため問題となるのが、「なりすまし」です。

なりすましとは、他人のIDや名前を利用して、ネットワーク上であたかも別の人間になったかのように振る舞う行為全般を指します。一般的には、他人のIDとパスワードを勝手に使い、その他人になりすまして、ネットワークシステムに不正アクセスする行為をいいます。この行為は、不正アクセス禁止法によって処罰の対象となる違反行為です。最近の子どもによる不正アクセスとして、他人のIDとパスワードを勝手に使ってオンラインゲームに接続し、ゲームの中の他人の武器やキャラクタを盗んで逮捕された例があります。

また、他人のID/パスワードは利用せず、hotmailやYahoo!メールに代表されるようなフリーメールアドレス（匿名メールアドレス）を利用して、あたかも第三者のように振舞うことも、なりすましです。顔が見えないからといって、こうしたフリーメールアドレスを利用して、年齢や性別、名前などを偽って、けいじ板に嫌がらせや人の悪口を書いたり、人を脅かしたり、「死死死死死死･･･」といった意味のない（不愉快な）文字を大量に書いたりしないよう、指導してください。

保護者の方へ

子どもが、適切で簡潔な件名をつけるよう、教えてあげてください。掲示板にはたくさんのメッセージが掲載されるので、掲示板参加者は、件名を見て、自分の興味のある話題を探します。内容が一目でわかる件名をつけることは、相手の立場になって考えることであり、かつ、こちらが伝えたいことをきちんと伝えるためにも大事なことです。

件名欄が空白のままのメールを送らないようにしてください。

保護者の方へ

けいじ板やチャット、メーリングリストに参加するときに、とくに注意しなければならないのが、個人情報の扱いです。個人情報とは、本名、住所、電話番号、学校名など、知らない人が個人を特定し見分けるための手がかりになる情報のことです。通っている塾や最寄り駅、家族構成なども個人情報にはいるでしょう。

このような個人情報は、掲示板やチャット、メーリングリストに絶対に書かないよう、子どもを指導してください。「教えて」と言われても、子どもの判断で勝手に教えないように徹底してください。これはとくに重要なルールですので、しっかり頭に入れましょう。

自分の個人情報がだれかに知られると、それを知った者が子どもに連絡をとろうとしたり、家の前で待ち伏せしたりして、子どもの身に危険が及ぶかもしれません。子どもだけでなく、家族に被害が及ぶ可能性もあります。

また、けいじ板やチャット、メーリングリストの書きこみはかんたんにコピーできるので、あるけいじ板に書きこまれた個人情報が、知らないうちに他のけいじ板などにのせられてしまうことがあります。こうしていったんインターネット上に流れた個人情報は、だれに見られるかわかりませんし、他人の個人情報を集めて悪用しようとする人もいるので、十分に注意が必要です。

保護者の方へ

掲示板に、子どもが勝手に、子どもを含め、家族の写真を公開しないように徹底してください。写真をけいじ板に掲載することも、住所や電話番号などの個人情報を公開するのと同じように、危険を伴います。

掲示板にいったん写真が公開されると、あちこちのけいじ板にあっという間にコピーされてしまう危険性があります。まったく事件とは関係ないのに「これが殺人犯人の顔だ！」というコメントつきでその写真をけいじ板に公開するといった、悪用されるケースもあるかもしれません。公開された家族の写真によって子どもが誘拐されるなど、トラブルに巻き込まれることもあります。

子どもには、写真を公開することで何が起こる可能性があるかをよく理解させ、写真を安易に掲示板にのせないよう教えてください。

保護者の方へ

他人に知られたくない個人情報が掲示板に書き込まれたり、公開したくない写真が掲載されていたりしたことを発見したら、次の手順で対処してください。

• ・掲示板の管理者に連絡をとり、該当メッセージの削除を依頼する（掲示板では、通常、どのような場合に管理者が削除依頼に応じるかのガイドラインや、削除依頼の方法が説明されているので、それを参照する）。
• ・依頼しても削除されない場合や、管理者が不在ですぐに削除に応じてもらえない場合は、掲示板が設置されているプロバイダーに削除依頼する。
• ・書込みが悪質なため民事上の対応について希望する場合は、弁護士などに相談する。

証拠保全のため、あらかじめ該当する書込みのあるページを自分のパソコンやフロッピーディスクなどの記録媒体に保存しておく、あるいは、プリントアウトして保存しておくと安心です。訴訟を検討する場合は、プロバイダー責任制限法に基づき、掲示板管理者に対して該当する書込みの発信者情報の開示を要請できます。

なお、個人情報を書き込まれたり、写真が掲載されたりしたからと言って、「削除してくれ」など掲示板に書き込むと、逆に個人情報の書込みがエスカレートする場合もあるので気をつけましょう。

保護者の方へ

掲示板やチャット、メーリングリストで知り合った人と直接会わないよう、子どもに徹底させてください。子どもが、「インターネットで知り合った友だちと会いたい」などと相談してきたら、どのような相手なのかをよく確認し、会ってもよいかどうかを判断してください。会ってもよいと判断した場合は、最初、必ず子どもと一緒についていき、危険のない相手かどうかを確認するようにしてください。

出会い系サイトは利用させないよう注意し、出会い系サイトで知り合った人とは、けっして会わないようにさせてください。さらに、現在の日本の法律では、児童（18歳未満の者）が出会い系サイトを利用して援助交際に誘うと処罰の対象となりますので、注意してください。したがって、「お小遣いをくれたら会ってもいいよ」などと、子どもが出会い系サイトで書込みしないよう、徹底してください。

保護者の方へ

子どもがオンラインゲームを始める前に、先生や親などの大人も、必ず、利用規約や運営方針、FAQを読むようにし、子どもがルールを守ってゲームを利用するよう指導してください。

保護者の方へ

子どもにオンラインゲームを利用させるときには、あらかじめ、1日どのくらいの時間までなら利用してよい、30分遊んだら必ず休憩する、宿題が終わってから遊ぶなど、ルールを決めて遊ばせてください。

オンラインゲームを利用するためには、電話代などの通信料金や、プロバイダー利用料、ゲーム利用料が必要であり、長い時間利用すると、それだけお金がかかります。また、ゲームに夢中になって長時間遊びすぎると、睡眠不足になって普段の生活に支障をきたしたり、健康に何らかの悪影響が出たりする場合があります。そうしたことも、子どもによく理解させましょう。

保護者の方へ

オンラインゲームの対戦では、相手の表情や顔が見えないため、対戦相手が生身の人間だということを実感できなくなり、自分が不利になると相手のことを考えずにゲームをリセットしてしまうという行動をとってしまう場合があります。子どもには、対戦相手はコンピュータではなく、自分と同じように人であることを十分に理解させ、自分がされてイヤなことは相手もいやだと感じることを、よく教えてください。

保護者の方へ

子どもが、ゲームのアイテムを他のゲームプレイヤーと売り買いしたり、ゲーム内通貨（ゲームの中の世界でモノを売買するために使われる仮想通貨）を他のプレイヤーに預けたりしたいと言ったら、その相手が本当に信頼できそうかどうかを、よく確認するようにしてください。

保護者の方へ

子どもがウェブページを公開するときには、そのウェブページで自分の思っていることや表現したいことを自由に発表できるすばらしい場であると同時に、その内容については発信者である子どもに責任がかかることを、よく理解させてください。

そして、ウェブページの公開にあたっては、次の点をよく確認してあげてください。

• ・著作権を侵害していないか。
• ・個人情報の保護がなされているか。
• ・必要以上のプライバシー情報を公開していないか。
• ・見る人を混乱させるような内容になっていないか。
• ・友だちなどの悪口が書かれていないか。

ウェブページを公開するということは、全世界に向けて情報を公開することになります。「子どものやったことだから」といういいわけは通用しません。最初からウェブページを全世界向けに公開するより、最初は、教室内、学校内だけで公開するなど、各学校の状況にあわせて、指導してください。

保護者の方へ

子どもがウェブページを作成するときは、次の点を確認してください。そして、そうした内容が掲載されたウェブページを公開すると、それがどういう影響を及ぼすのかを説明し、今後は書かないように指導してください。

• ・友だちや他人の悪口などを書いていないか。
• ・興味本位の話しや、出所のはっきりしない噂話を書いていないか。
• ・まことしやかに書かれた、ウソか本当かわからない情報を鵜呑みにして掲載していないか

悪口を書けば、悪口を書かれた子どもを大きく傷つけることになります。また、はっきりしない噂話やウソの書きこみは、そのウェブページを見ている多くの人を混乱させるだけでなく、これが原因でトラブルに巻き込まれる危険もあります。

なお、子どもの悪口が書かれたウェブページを発見したら、すぐにメールなどの手段で抗議するようにしてください。

保護者の方へ

子どもがウェブページを公開するときには、著作権を侵害していないかどうかを確認してください。

ウェブページに用いられる著作物には、次のようなものがあります。

• ・他人の撮影した写真
• ・他人の作成した絵画、イラスト
• ・他人の作成した音楽
• ・他人の作成した詩、エッセー、小説などの文章

他人の著作物を利用するときは、作者の許可を得てからにしましょう。なお、著作物には、作者の許可を得れば利用できるもの、有料でできるもののほかに、使用条件に従えば著作権フリーで利用できるものもあります。使用条件としては、使用報告を送付すること、作者が指定するバナーを貼付すること、作者のウェブページへリンクすることなどがあります。作者によって使用条件は異なりますので、条件をよく読んで利用するようにしてください。

保護者の方へ

ウェブページを公開しているときには、作成した日や更新した日、そのときに更新した情報などがわかるようにしたほうがよいでしょう。逆に、ページを見るときにも、更新日時などを確認して、あまりにも古い情報の場合、それよりも新しい情報がないかどうかを探すように指導してください。

保護者の方へ

連絡先として、住所や電話番号などの個人情報をウェブページに掲載しないように、十分に注意してください。また、家族構成など家族のこと、学校や友だちの話、写真なども、子どもの勝手な判断で安易に公開させないよう気をつけてください。

連絡先としては、メールアドレスを記載するのがよいでしょう。メールアドレスを載せることで、そのページの作者が誰かがわかって親切ですし、公開している限り、ページを見た人からの反応が欲しくなるかもしれませんので、その連絡先としてもメールアドレスが適切です。

ただし、ウェブページにメールアドレスを掲載すると、メールアドレス収集ソフトによりそれが収集され、スパムメールが送られてくる可能性が非常に高くなります。メールアドレスの文字列をGIF形式やJPEG形式などの画像ファイルにすると、メールアドレス収集ソフトは画像ファイルの内容を認識するのが困難なので、非常に効果があります。

保護者の方へ

他のウェブページにリンクを貼る場合は、リンクに対する条件や注意書きがあるかどうかを、確認してください。そして、それに従ってリンクを貼るようにしましょう。

たとえば、単に「リンクフリー」となっている場合は、事前連絡なしでリンクを貼ることができます。そして、リンクを貼ったあとで「リンクしました」とメールを出しておくとよいでしょう。リンクに対する条件や注意書きが何も書かれていない場合や、「リンクを貼るときには連絡をください」と書かれている場合には、リンクを貼る前に、リンクを貼りたい（相手の）ページ、自分のページのURL、リンクの目的、公開は学校内かそれ以外か、などを記述して、リンクの許可を得るようにしてください。

リンクに関する注意を無視して安易にリンクをはると、リンク先の相手に不快な思いをさせたり、トラブルを生じたりする可能性があります。

また、リンクをはる相手のページが、子どもにふさわしいページであるかも確認してください。いやらしい、きわどい、暴力的な、または、不愉快な内容をのせている悪いページや、ウソの情報をのせているページにリンクをはってはいけません。このようなページへのリンクを見つけた場合はリンクを削除し、正しいリンクのありかたを説明してあげてください。そのうえで、リンクをはるのにふさわしいページにはりなおすように支援してあげてください。

保護者の方へ

自分のウェブページから、他のページにリンクを貼るときには、そのページがだれのページかがわかるようにしてください。他のページの情報を、画像への直接リンクやフレームなどで自分のページに取り込んで、自分のウェブページの一部であるかのように見せてはいけません。このようなコンテンツはインラインイメージといって、著作権の侵害になる可能性があります。

インラインイメージを利用する場合は、それが他の作者のウェブページであることが、見ている人にわかるように表示するよう、子どもに教えてください。

保護者の方へ

ウェブページにのっている情報は必ずしも信頼できるとはかぎりません。誤った情報や作者の勘違い、古い情報がそのままになっているものなどがあります。ウェブページの情報が信頼できるかどうかは、自分自身の責任で判断しなければならないことを、子どもに教えてください。

無数に存在するウェブサイトから自分の欲しい情報を探し出すのは、検索になれないうちは難しいかもしれませんが、誤った情報や古い情報の見分け方、得た情報の確認の取り方や、検索エンジンの使い方など、子どものレベルにあわせて指導してあげてください。

ウェブページは、だれでも情報を発信できるところで、それが魅力のひとつですが、その代わり、その情報の真偽を判断するのは自分自身となります。子どもがウェブページの情報を鵜呑みにしないよう、十分に注意してあげてください。

保護者の方へ

インターネットで知りたい情報を探すには、検索サイトを利用するのが近道です。子ども向けの検索サイトには、「Yahoo!（ヤフー！）きっず」や「キッズgoo（グー）」などがありますが、必要に応じて、大人向けの検索サイトである「Yahoo!」、「goo」を利用させてもよいでしょう。検索サイトによって、検索機能の特徴が異なるので、必要に応じて使い分けるようにしてください。

インターネットで検索したからといって、自分の欲しい情報が必ず存在している、という保証はどこにもありません。したがって、子どもに調べ学習をさせるときは、あくまでもインターネットは情報を探すための一つ方法にすぎないことを意識させてください。インターネットで情報を探すことは、図書館で本を調べたり、専門家に話を聞いたりするのと同じで、知りたいことを調べるための一つの方法にしかすぎません。

ただし、その「方法」の使い方は教えなければなりません。子どもの成長レベルにあわせて、インターネットでの検索方法を適切に指導するようにしてください。

保護者の方へ

ウェブページには、アダルトや暴力、薬物についてなど、明らかに子どもに有害なものや、アンケート形式で個人情報を集めようとするもの、一見無料で利用できるように見えて実は有料のものなど数多く存在します。子どもがこうした有害なウェブページにアクセスしないように、つねに子どもの活動には目を配りましょう。必要ならば、フィルタリングソフトを導入したり、アクセスできるサイトを限定したりするのもいいでしょう。

インターネットは、判断力が十分ではない子どもが自由に活動するには、まだまだ危険な場所です。それを十分に意識して指導してください。

もし、子どもが有害なページをみていた場合、そのページがなぜ「有害」なのかを説明してあげてください。自分で「有害」なページを判断する力を養うために、ときには、大人主導で「有害なページ」にアクセスしてみることも必要です。

保護者の方へ

無料だと思って見ていたページが、ページ内のリンクをクリックして別のページを見ると有料になる場合や、ゲームや音楽、画像などをダウンロードすると料金がかかることがありますので、子どもがむやみにページ内のリンクをクリックしないよう、ウェブページに書いてあることをよく確認するよう、教えてください。また、こうしたページにウイルスが潜んでいる可能性もありますので、十分な注意が必要です。

保護者の方へ

ウェブページの中には、「懸賞やプレゼントに当たる」などと称してアンケートに答えさせることによって、個人情報を集めようとするものがあります。こうして集められた個人情報は悪用される場合がありますので、子どもが懸賞やプレゼントなどにつられてアンケートに個人情報を入力したりしないよう十分気をつけてください。必要ならば、フィルタリングソフトを使うのもいいでしょう。

保護者の方へ

ウェブページからファイルをダウンロードすると、そのファイルに潜（ひそ）んでいたコンピューターウイルスに感染してしまうことがあります。子どもが勝手に、ウェブページからファイルをダウンロードしないように指導してください。

コンピューターウイルスに感染しないためのもっとも有効な対策は、ウイルス対策ソフトを利用することです。ウイルス対策ソフトをコンピュータにインストールしておけば、ウェブページからダウンロードするファイルにウイルスが潜んでいないかを監視してくれます。また、「ウイルス定義ファイル」も最新のものに保つように注意してください。

保護者の方へ

オンラインショッピングの仕組みをよく理解していない子どもが、勝手に商品を注文してしまったり、どうしても欲しくなって親のクレジットカードを勝手に使って買い物をしてしまったりすることのないよう、十分注意してください。「子どものやったことだから」という言い訳は通用しません。子どもがオンラインショッピングにアクセスして勝手に商品を注文してしまった場合でも、親はその責任をとらなければなりません。

オンラインショップのウェブページには、子どもにとっても魅力的な商品がたくさん紹介されています。また、自宅にいながらウェブページから買い物ができるオンラインショッピングはとても便利です。しかし、まだまだトラブルが多いのが現状です。代金を支払ったのに品物が届かなかったり、自分が購入したと思っていたものとはまったく違う商品が届いたりする事例が多く見られます。

子どもから相談を受けて、買ってもよいと判断した場合でも、親の管理下で購入手続きさせるか、子どもに代わって購入手続きをとるかのどちらかにしましょう。子どもだけでオンラインショッピングを利用させてはいけません。

オンラインショップで買い物をするときには、下記の点を十分に留意するようにしてください。

• ・安心できるショップかどうか確認する。
• ・購入前に、代金の支払方法、商品の受取方法、返品や交換方法などの販売条件を確認する。
• ・購入申しこみ時に、個人情報がどのように扱われるのか確認する。
• ・注文画面や注文内容確認メールを保存しておく。
• ・操作ミスによって、買いたいものの内容や数量を間違って注文してしまった場合は、「その注文は操作ミスによるもので、無効です」と主張できる可能性があることを覚えておく（電子消費者契約法）。
• ・通信販売として分類されるオンラインショッピングには、「クーリングオフ制度」はないこと。その代わりになるものが、それぞれのオンラインショップによる「返品特約」なので、特約を設けているか、その内容はどうなっているかを確認する（返品特約を設けていないところもあるので注意）。

なお、オンラインショッピングを利用してトラブルに巻き込まれたら、最寄りの消費生活センターや、（社）日本通信販売協会の相談窓口に相談するようにしてください。

保護者の方へ

多くのオンラインショップでは、購入代金をクレジットカードで支払うことができます。現金のやり取りをすることなく、自動的に代金が引き落とされるのでとても便利ですが、クレジットカードは本人以外使ってはいけないことになっています。子どもは親のクレジットカードを使って勝手に買い物はできないことを、子どもにしっかり教えてください。そして、子どもがオンラインショップで買いたいものがある場合は、親などの保護者が購入するようにしてください。

保護者の方へ

原則として、18歳未満の子どもはネットオークションに参加できません。多くのオークションサイトでは、子どもがオークションに参加する場合には、親の同意が必要であるとしています。また、子どもの参加を認めていないオークションサイトもあります。

ネットオークションは、インターネット上で競売（せり）を行い、一番高額な金額を提示した人が購入できる仕組みのサービスです。商品を通常より安く購入できたり、ネット上で落札を競う過程がゲームのようなスリルを感じさせたりすることなどから、多くの人に利用されています。子どもが、買うつもりもないのにゲーム感覚でオークションに参加してしまうことのないよう、十分に気をつけてください。出品した人や、その商品を本当に買いたい人に迷惑をかけることになることになります。またネットオークションは銃器やドラッグなどの売買に利用されたり、せり落とした商品が届かない、送られてきた商品が偽物だったり、壊れていたりするなどのトラブルも多く発生していますので、十分注意してください。