今月は福岡県
フルーツの里、うきは特集

敷地内の少し高台に建つメルヘンチックな建物は「Cake & Coffee夢語寄家(むごよか)」。フルーツ狩りを楽しんだ後はこのカフェでひと休み。店舗内のケースには旬のフルーツをふんだんに使った味わい深いケーキがずらりと並び、焼き菓子やフルーツソースなども販売。食事は爽やかな食感と風味がたまらない「梨カレー（1,100円）」、季節の野菜や果物をふんだんに使ったヘルシーな「週替わりランチ（1,320円）」も好評だ。敷地内で湧き出るミネラル豊富な地下水を使った淹れたてコーヒーを味わえる。

静かなうきはの山里で400年間受け継がれる民陶「一の瀬焼」。現在6箇所の窯元が伝統的な作風を残しつつ、それぞれの個性を生かした多様な作陶に勤しんでいる。「丸田窯」では、釉薬の代わりに塩を使う世界的にも珍しい〝塩釉〟の技法を受け継ぐほか、独自に考案した金属を塗って高温焼成する〝焼きしめ〟の技法などに取り組む。

〝塩釉〟は中世のドイツが発祥の施釉技法で、高温焼成中の窯へ数回にわたり食塩を投入、蒸気化した食塩が素地に含まれる物質と化学反応し、特有の釉調が生み出されていく。また陶芸の技法である〝三島手（みしまで）〟をアレンジした印花紋が施された塩釉作品も目を引く。伝統の技法を守りながらもさらに昇華させ、ライフスタイルの変化に合わせた新しいデザインの作品作りに挑んでいる。

敷地内では現窯元の丸田匠さんの娘さんである恵さんの手による女性らしい柔らかさにあふれた陶器鉢と多肉植物のお店「maru」も営業。多肉植物が好む環境を整えるために考えられたオリジナルデザインの植木鉢を制作・販売している。うきはを訪れた際は「丸田窯」の手仕事が生み出した独自の釉調の美しさと感触を、ぜひ手に取って確かめていただきたい。

「JAにじ」が運営する農産物直売所に地元食材を使ったレストランとパン工房が併設された複合直売施設。季節の行事に合わせたイベント開催など、うきはの豊かな自然を丸ごと体感できる。

農産物直売所「まんてん市場」では、朝採りの新鮮な農産物が各種毎日取り揃えられ、柿や梨、イチゴなど季節ごとのフルーツ、生産者手づくりの惣菜や加工品も充実。柿シーズン真っ最中の今、うきは産の各種柿を時期に合わせて楽しもう。

「夢キッチン」は、地元で採れた新鮮な農産物を使った田舎料理の数々を楽しめるバイキング形式のレストラン。一番人気のメニューは深い味わいの大人向けのカレー「自家製夢キッチンカレー」。他にも焼きそばや唐揚げ、季節野菜の天ぷら、煮物などと季節の料理の他に、ケーキやカットフルーツなどデザート類がずらりと並んでいて、好きなだけ多種多様な料理を食べることができる。料金は大人 1,380円 (70歳以上1,200円)、小学生 880円、4歳〜小学生未満 480円、幼児（0〜3歳）無料。
パン工房「むぎ畑」では、地元産の小麦粉を使った焼きたてパンが豊富に取り揃えられ、また、地元産米粉で作ったパンやスイーツも続々と登場。さらにソフトクリームやたこ焼きなどを提供するショップも営業している。