平川動物公園では、 メスのナベヅル“梅”を始め、世界中のツルを12種類飼育しています。
“梅”は、鹿児島の出水平野で電線に接触してケガをしてしまい、 十分に飛ぶことができなくなったので、 一緒に飛んでいた仲間と別れて動物園で暮らすことになりました。
「ナベヅル」は、濃い灰色の羽毛が煤(すす)の付いた 鍋底のようであることから名付けられました。 純白の羽毛が美しいタンチョウなどと比べると見かけは地味ですが、 絶滅のおそれがある鳥として保護されています。
えっ?梅はなぜ出水平野にいたのかって!? これには、鹿児島とツルの深〜い関わりがあるんです。
鹿児島県北部の出水平野には、10月中旬〜3月にかけて、 ツルがシベリアや中国東北部から飛来します。 中でも多いのがナベヅルで、 世界中のナベヅルの9割に相当する1万羽以上が、 出水平野で冬を越すんです。
ちなみに、これだけ多くの種類のツルを間近で見ることができる動物園は、 日本では平川動物公園だけ!(ちょっとした自慢・笑)。 毎年のように出水平野に来るマナヅルやクロヅル、 出水平野に来たことがあるアネハヅルやソデグロヅルなど、 ツルによって異なるカッコイイ体の模様にも注目です。
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