外でオムライスを食べることはありますか?「オムライスは好きだけど、かわいすぎて注文するのが気恥ずかしい」という男性の声を時々耳にします。そんな皆さんに伝えたい…! 今月ご紹介するお店は、男性一人でも入りやすく注文しやすいお店ということを。だから、食べに行きましょう。みんなに愛されるオムライスを。
※記事は2021年6月11日時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります。
表記の金額はすべて税込価格となります。
一日中注文ができる『デミオムライス(960円)』だが、ランチタイム内にオーダーすると同じ価格でスープとサラダのセット付きに! 他に上にケチャップが載った『オムライス(850円)』 もある
深い味わいがゆえに、味の主役になりやすいデミグラスソース。福岡では濃い味を提供する店が多いが、「Cat&Fish」のはひと味ちがう。個人的な話で恐縮だが、昔、おいしいデミグラスソースを求めて、神戸で洋食屋巡りをしたことがある。その時に、コクがあるのにすっきりとして飲み干せるデミグラスソースと出逢い、感激したことがあるが、こちらの店もまさにそれ! 手の込んだ素晴らしいデミグラスソースは、トロトロの卵と相性がいい。
窓側の席から臨む大名紺屋町商店街の景色。写真は『ヘーゼルナッツラテ(540円)』で、ラテアートやフレーバーなどアレンジコーヒーも楽しめる。日中の店内も明るくてステキだけど、しっとりとした雰囲気になる夜の雰囲気もすごくいい
ほのかな甘みとやや酸味のあるソースがふわっと顔を出し、スーッと喉の奥へ消えるデミグラスソース。器の中ではこんなに存在感を放っているのに、卵やケチャップライスと一緒に頬張る時はひたすら引き立て役に徹し、四位一体となっておいしさの調和を奏でている。「えっ、三位一体じゃなくて!?」と思った皆さん、卵の部分をよ〜く見てください。テッペンの卵は薄焼きと半熟具合が半々ぐらいなのに、裾野へと広がるにつれトロトロの割合が増えている…!
古材とレンガをあしらったクラシカルでカジュアルな店内。7月からは店舗リニューアルのリノベ工事のため、いったん休業となる。次はどんな空間になるか、今からとても楽しみ!
ごはんの上に載っている卵と傾斜下のトロトロの卵、ごはん、ソースをすべて合わせた時に口の中で広がる一体感と言ったら…。ちょっと大袈裟だけど、めくるめく味のドラマが一瞬で展開していくような、そんな例えが浮かぶ。うっすらと感じたトマトとハーブの味は、ケチャップライスの隠し味。完成度の高いオムライスの裏には、どうつくったら納得できる味の調和が生まれるのかを考えた、オーナー料理人の飽くなき探求心が詰まっている。
訪れたのは、「Cat&Fish」
092-725-7244
福岡市中央区大名1-1-24
11:00〜O.S.22:30(ランチはO.S.16:30)
※緊急事態宣言中は、11:00〜O.S.19:30
月曜休
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400103/40018895/
アクセス_福岡市営地下鉄「天神駅」「赤坂駅」から徒歩約7分
「ランチタイムなら明太子オムライスを単品で注文するより、明太子オムライス・コーンサラダ・小さなデザート・ドリンクが付いた『メンオムランチ(990円)』がオトクですよ」と店主(単品だと950円)。“メン”は、明太子のメンを指す(笑)
五穀のオムライスを食べに行こう」と誘われることがある。「オムライス」ではなく「五穀のオムライス」を、だ。この時、あえて店名を口にする人は、ある1つのメニューが頭に浮かんでいるに違いない。
――けやき通りから六本松に移転して今年で4年。昼時は行列が絶えないのは相変わらずだが、ランチとディナーの間の休み時間がないので時間帯をずらせば意外とすんなり入店できる。そんな人気店の名物が、7〜8割の人が注文している『明太子オムライス』だ。
「五穀=明太子オムライス」と言っても過言ではないほど明太子オムライスが有名だが、良質な明太子や魚を仕入れているだけあって、中には『まぐろ山かけごはん(1070円)』のみを20年間注文し続けている人もいるのだそう!
ごはんの上に載った卵の、ぷるんとしたまあるいフォルムが愛らしい。まるで帽子のよう。牛乳やチーズが入っているとはいえ、「卵は2つしか使ってないんです」と話す店主の言葉が信じられないほどボリュームもある。スプーンでゆっくりと切れ目を入れると、手前に後ろにオムレツがとろ〜んと崩れるように広がり、トロトロの卵が顔を出した。ごはんと卵をそっとすくって、舌に載せてみる。すると、ごはんにまぶしている明太子の香りがフーッと鼻に抜けた。
スプーンを口に近づけると、明太子とバターの香りがふわぁ〜っと漂ってくる。木を基調とした店内はガラス窓から光が差し込み、ナチュラルな雰囲気がまるでカフェのよう。手づくりチョコ&チーズケーキもあり、ケーキのみテイクアウトOK
辛みと食感がある2種類の明太子とバター、ごはん、それに大麦を少し加えた明太子ライス。同じ卵同士、トロトロ卵との相性は抜群! 大麦のプニッとした食感が良いアクセントになっている。実はこの明太子オムライス、店を出す以前、店主がまだ学生の時は友だちに振る舞っていたというから、なんともそのお友だちが羨ましい…! 水産会社から取り寄せている良質のウナギやマグロ、イクラを使った和食やお粥もあり、家族みんなが楽しめるメニューが揃っている。
訪れたのは、「五穀」
092-716-5766
福岡市中央区六本松4-2-6 MJR六本松1F
11:00〜O.S.21:00(ランチはO.S.15:00)
※緊急事態宣言中は、11:00〜O.S.19:00
月曜と第1・第3火曜休
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400105/40045397/
アクセス_福岡市営地下鉄「六本松駅」を出てすぐ
「雰囲気や客層が変わったと思われないように、コティーに対する気持ちを先代から引き継いでいると意識した店づくりをしています」とマネージャーの佐藤さん。若い人にとってはカップ&ソーサーで出てくる喫茶店文化の良さも楽しめる店だ
2020年3月。それまでの屋号と世界観をまるごと引き継ぎ、「喫茶コティー」は若い人たちが運営する店となった。地元の人たちにどんなに愛されていても、店主の高齢化により閉店を余儀なくされる店が多い世の中で、コティーはなんて幸せ者なのだろう。キッチンは改修したけど、他はなにも手を付けていないという店内。レトロな照明や木製の調度品、形の整ったソファを見ていると、先代の愛情が隅々から伝わってくる。先代の頃の常連客も未だに通っているそうだ。
『オムライス(800円)』の他に、『ナポリタン(750円)』『ポークカツ定食(700円)』など、喫茶店ならではの気持ちをそそるメニューが揃っている。15時〜17時はドリンクとデザートのみの営業だから、来店する際は気をつけて
新生コティーといえば、薄く焼いた卵でケチャップライスを包んだ『オムライス』が人気だ。まるでオムライスのアイコンのようなシンプルなビジュアルと、赤と黄色の対比が愛らしくて、心をくすぐられる。オムライスの味を支えるごはんにはマッシュルームと玉ねぎ、鶏肉が入っているが、鶏肉の量がスゴイ。こんなに!? と思うほど、たっぷりゴロゴロと入っている。滑らかな口当たりの卵とケチャップライスが相まって、しばし至福モードへ突入した。
赤いさくらんぼが郷愁を誘う『メロンクリームソーダ(550円)』。音楽が好きな人は、STEREOが手がけるレコード店「LIVING STEREO」が渡辺通5丁目にあるので、出かけてみよう!
実はこの店、運営しているは大名で18年間営業していたカフェ&ダイニングレストランバー「STEREO」だ。だからコティーでもレストランとしての料理技術がいかんなく発揮されているし、スピーカーのクオリティーも良い。何気なくカウンターへ目を向けると、レコードがかかっていた。「懐かしさを感じてもらえれば」と目の前に差し出された『メロンクリームソーダ』は甘く、ぼんやりグラスを眺めていると、子どもの頃の記憶を思い出して幸せな気分になった。
訪れたのは、「喫茶コティー」
092-521-8560
福岡市中央区高砂2-15-28
11:00〜O.S.21:30(15:00〜17:00は喫茶営業のみ)
※緊急事態宣言中は、11:00〜O.S.19:30
水曜休
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400104/40012135/
アクセス_西鉄大牟田線「平尾駅」から徒歩約8分