Vol.12 森光牧場 森光 力さん

九州人のうどん熱はまだまだアツイ! 2020年は北九州市のうどんをご紹介しましたが、今月は福岡市のうどんを特集します。ところで、食のプロが通ううどん屋さんってどんなお店か気になりませんか? コロナ禍でがんばっている飲食店にエールを! アノ店の人がオススメする、みんなが大好きうどん。

※記事は2021年4月9日時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります。
※表記の金額はすべて税込価格となります。

僕らのオススメ

博多やりうどん福岡店

駅にあるうどん屋ということもあって、やりうどんは注文から提供までのスピードが速い。「コロナ前も時々来ていたんですけど、特にアパレル時代は昼休みの時間が限られていたので、本当に助かっていました」。

やりうどんは昭和42年に折尾駅の立ち食いうどん屋から始まり、昭和44年には西鉄天神(福岡)駅の構内に出店(現在は改札口の前に店を構えている)。以来、天神で働く人たちのお腹と心を支えてきた。朝は7時半から開いているので、夜勤後や出勤前に“朝うどん”をすることもできる。創業50周年の節目である4年前に麺とスープの味を改良した。麺は福岡県産の小麦を使用し、とろけるような柔らかさにもちもち感をプラス。さらに味に磨きがかかった。


「リニューアルする4年前までは店内にラジオが流れていて、通り沿いに向かって食べていたんです。懐かしいなあ〜」と話をする岡さんと店長の田中さん

岡さんが好きなうどんのひとつ、やりうどんの『肉ごぼう天うどん(740円)』。この日は、『かしわおにぎり(240円)』を追加で注文。華味鳥とり天たまご丼(800円)』もおいしそうだから選ぶのに迷ってしまう

「(ひと口飲んで)あぁ〜、そうそうこの味! 僕の中で一番印象強いのは、肉うどんのスープ。甘く煮込んだ肉がスープに溶け出しておいしいんです」。
平戸産の焼きアゴや煮干し、枕崎産の鰹節、天草産のウルメや鰹節、牛深産のサバ節などでダシを取り、福岡の醤油で味を調えたやりうどんのスープ。20代の頃から天神や大名で働く岡さんにとって胃袋を支えてくれている馴染みの味となっているようだ。

「僕にとってやりうどんは、友人や職場の仲間と一緒に食事をしていた思い出の場所。自分で店を構えるようになってからは一人で来ることが増えたけど、改めて振り返ると思い出すのは時間を共にしたあの時のみんなの顔なんです。こうやってあの頃の気持ちを未だに思い出すことができるのも、やりうどんが長く続いているからこそ。僕が愛情を注いでいるコーデュロイカフェも、街の人たちにとってそんな存在になれるようにがんばりたいです」。

岡さんオススメのお店

博多やりうどん 福岡店

092-716-2323

https://www.nishitetsu-plaza.co.jp/hakata-yariudon
福岡市中央区天神2-11-2-2 西鉄福岡(天神)駅構内
(ソラリアステージビル)2F
7:30〜21:00(日祝8:30〜)
不定休
アクセス_西鉄福岡(天神)駅の改札口から徒歩10秒


◀『サーモンと炙りアボカドの丼 〜旨辛胡麻ねぎ塩ダレ〜(1078円)』サーモンと軽く炙った濃厚なアボカド、ピリッと辛味の効いた胡麻ダレが相性抜群! 野菜がたっぷり入ってヘルシーな仕上がりとなっている

▲『サーモンと炙りアボカドの丼 〜旨辛胡麻ねぎ塩ダレ〜(1078円)』サーモンと軽く炙った濃厚なアボカド、ピリッと辛味の効いた胡麻ダレが相性抜群! 野菜がたっぷり入ってヘルシーな仕上がりとなっている

福岡を代表する人気のカフェで、大名にある「コーデュロイカフェ」の姉妹店。JR博多駅から徒歩1分という駅ナカの立地が魅力。17時まで注文できるランチはカフェ風にアレンジした和食もあり、しっかりごはんが食べたい時も大満足。席はゆったりとしたつくりなので、誰かとお茶をしたり、待ち合わせ時間まで一人でのんびりしたりなど思い思いの時間を過ごそう。

092-260-6363
福岡市博多区博多駅中央街9-1 KITTE博多B1F(JR博多駅に隣接)
11:00〜23:00(休みはKITTE博多の休館日に準ずる)
https://www.instagram.com/corduroycafe/?hl=ja

福岡を代表する人気のカフェで、大名にある「コーデュロイカフェ」の姉妹店。JR博多駅から徒歩1分という駅ナカの立地が魅力。17時まで注文できるランチはカフェ風にアレンジした和食もあり、しっかりごはんが食べたい時も大満足。席はゆったりとしたつくりなので、誰かとお茶をしたり、待ち合わせ時間まで一人でのんびりしたりなど思い思いの時間を過ごそう。

092-260-6363
福岡市博多区博多駅中央街9-1 KITTE博多B1F(JR博多駅に隣接)
11:00〜23:00(休みはKITTE博多の休館日に準ずる)
https://www.instagram.com/corduroycafe/?hl=ja

博多やりうどん福岡店

讃岐っ子である店長・木村さんが打つうどんは、意外にもわたしたちが持っている讃岐うどんのイメージを覆す。麺の中にコシは秘められているものの、ほど良い硬さと柔らかさが両立し、ほのかに小麦の甘みがする。スープもまろやかだ。このうれしいフェイントは街の人達にも好評で、お店の近所に住む高齢の女性たちが、時折店頭販売している麺を見つけると、わき見もせずにまっすぐ店へ向かって来るほど愛されている(少なくとも取材中に2人目撃)。

福岡で暮らすうちに、つくり手である木村さんの中に変化が起きたそうで、「僕は福岡のラーメンが好きで、カタイ讃岐うどん育ちなのにラーメン店では“やわ”で注文をするんです(笑)。それで、ある時気づいたんですよね。麺は硬すぎず、きっちり火が通っていた方が小麦の甘みがするんだ、と。その体験をもとに、原料である小麦の産地を変えて打っているのが現在のうどんです」。

ちくわ天(ハーフ)とごぼう天が載った『ちくぼー(540円)』。「噛んだらジュワッと出てくる天ぷらの旨みを味わいながらうどんをすすって、後半は天ぷらをうどんに載せて食べています」と平さん

「わたしも飲食店で働いているので、大木戸に来る時は大抵閉店ぎりぎりの時間に滑り込むんです」と話す平さんは、生粋のうどん好き! その好きの度合いは旅行先でもその土地のうどん屋をリサーチするほどで、行く先々でその土地に根付いたうどんの味と文化を楽しんでいる。「厚みは少ないけどコシがある麺や、やわらかくて太めの麺、薄いダシとか、味や形は違えど、全国各地に定着しているうどんってすごい存在だと思うんです。そして、いろいろなお店のうどんを食べているからこそ感じるのですが、大木戸のうどんを食べていると、うどんと真摯に向き合っている店長の職人気質な人柄が伝わってくるんですよね。一杯のうどんからおいしさと誠実さをいつもいただいています」。

平さんオススメのお店

さぬきうどん大木戸 福岡舞鶴店

092-771-7187

https://okido-udon.jp
福岡市中央区舞鶴2-8-29
11:00〜O.S.15:00(麺が売切れ次第閉店)
日祝休
アクセス_福岡市営地下鉄「天神駅」「赤坂駅」から徒歩10分


◀『チンジャオロース』
4月から始まった中華ランチブッフェのメインの1品。低温調理したジューシーな肉と野菜の歯ごたえを楽しむことができる平さんイチオシのメニュー

▲『チンジャオロース』
4月から始まった中華ランチブッフェのメインの1品。低温調理したジューシーな肉と野菜の歯ごたえを楽しむことができる平さんイチオシのメニュー

モダンなホテルレストランで、カジュアルに中華を楽しもう。メイン料理はエビチリや野菜と肉のせいろ蒸し、酢豚など24種類の中から2種類を選ぶことができ、35種類の創作料理とドリンクはブッフェ形式となっている(一人1890円)。福岡では珍しい“朝中華”を食べることができる朝食ブッフェにも注目をしたい(ディナーは9月から開始予定)。

092-414-1131
福岡市博多区博多駅前2-14-15(ザ ロイヤルパークホテル福岡1F)
6:30〜11:00(最終入店10:00)、11:00〜15:00(最終入店14:00)
無休
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400101/40056372/

モダンなホテルレストランで、カジュアルに中華を楽しもう。メイン料理はエビチリや野菜と肉のせいろ蒸し、酢豚など24種類の中から2種類を選ぶことができ、35種類の創作料理とドリンクはブッフェ形式となっている(一人1890円)。福岡では珍しい“朝中華”を食べることができる朝食ブッフェにも注目をしたい(ディナーは9月から開始予定)。

092-414-1131
福岡市博多区博多駅前2-14-15(ザ ロイヤルパークホテル福岡1F)
6:30〜11:00(最終入店10:00)、11:00〜15:00(最終入店14:00) 無休
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400101/40056372/

博多やりうどん福岡店

担々麺や担々うどんというとゴマの香りが前面に出ているものが多いが、かまわんの『坦々うどん(880円)』は練りゴマとダシをしっかり絡めてつくっているため、ゴマがふんわり香る上品な味わい。後からピリッとする辛みがクセになる

スープは“あつ”と“ひや”から選べる『坦々うどん』だが、初めての来店なら寒い冬でも人気がある“ひや”をオススメしたい。というのも、調理の仕方によっては強い主張を生みやすい肉味噌や練りゴマを器の中で上手に調和させている指揮者役がダシなのだと感じ取りやすいのが冷たいスープの方だからだ。今回『ごぼう天うどん』も冷たいスープでいただいたのだが、えぐみがなくスーッと喉に入っていくスッキリとした味わいに驚いた。

店長の入江さんも「初めて飲んだ時は感動しました」と話しているこのスープは、7種類の食材を13時間かけて水出ししたダシ。朝にダシを取っても夕方には味が変わってしまうので、必要な量だけその都度つくっているという。汗ばむ季節を迎えるこれからは、かまわんでうどんを食べる時はあえてスープに火を入れない“ひやで!” を覚えておこう。

やや太くて平麺。かまわんの手打ち麺は讃岐系がベースだ。冷たいスープと合わせる麺はほど良い弾力があり、ツルンとして食べやすい。熱いスープに合わせる麺はもちもちしているのが特徴だ。本場讃岐ではオーストラリア産の小麦を使うのが一般的だが、かまわんで使用しているのは糸島産の小麦と沖縄の塩。日々厨房に立つ入江さんに自身の好きなメニューを尋ねると意外にも『しょうゆうどん』だそうで「麺だけ食べても小麦の豊かな味わいがダイレクトに楽しめるんです」と話してくれた。そういえば紹介者である松園さんも、かまわんの中で一番多く食べているうどんは『かけうどん』に鶏天をトッピングだと言っていたし、好きになればなるほどシンプルなうどんに行き着くのかもしれない。

松園さんオススメのお店

宇どんヤ かまわん

092-711-9811

https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400103/40040534/
福岡市中央区春吉3-21-30
11:30〜O.S.翌3:30(日曜は17:00〜、麺が売切れ次第閉店)
不定休
アクセス_福岡市営地下鉄「天神駅」から徒歩10分、「天神南駅」から徒歩5分


◀『和牛炙りユッケ風(1078円)』
スライスした黒毛和牛を軽く炙り、おろし山芋と糸島産のこだわり卵黄、イクラを添えて。特製のタレがかかった味わいは追加で頼みたくなるほど!

▲『和牛炙りユッケ風(1078円)』
スライスした黒毛和牛を軽く炙り、おろし山芋と糸島産のこだわり卵黄、イクラを添えて。特製のタレがかかった味わいは追加で頼みたくなるほど!

9割が島内で消費され、島外への流通が少ない希少な長崎県の五島牛を始め、九州産の黒毛和牛など個性ある肉料理が自慢の店。五島牛は潮風が吹く土壌で育っているため味や香りが良く、料理人の間でも一目置かれている食材だ。和牛の旨みをいろいろな料理で堪能できる肉釜飯が付いたコースは、夜の人気メニュー。ランチの『炙り肉重〜ローストビーフ風〜』もオススメ。

092-710-6818
福岡市博多区店屋町3-34
12:00〜13:00、17:00〜22:00(フードO.S. 21:00、ドリンクO.S. 21:30)
不定休(日曜は前日までの要予約)
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400106/40050911/

9割が島内で消費され、島外への流通が少ない希少な長崎県の五島牛を始め、九州産の黒毛和牛など個性ある肉料理が自慢の店。五島牛は潮風が吹く土壌で育っているため味や香りが良く、料理人の間でも一目置かれている食材だ。和牛の旨みをいろいろな料理で堪能できる肉釜飯が付いたコースは、夜の人気メニュー。ランチの『炙り肉重〜ローストビーフ風〜』もオススメ。

092-710-6818
福岡市博多区店屋町3-34
12:00〜13:00、17:00〜22:00(フードO.S. 21:00、ドリンクO.S. 21:30)
不定休(日曜は前日までの要予約)
https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400106/40050911/