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今年で創業52年目を迎えるレストラン「マルフク」と言えば、佐賀っ子の間では「カツカレー(940円)」でおなじみ!8時間ほどかけて煮込んだルーをひと口食べると、まず口の中で主張するのはりんごやバナナなどの数種類のフルーツが入った甘さ。オーナーの福田さんから「うちのカレーは、ひと口目は甘いですよ」とは聞いていたけれど、教えてもらっていたにもかかわらずその甘さに驚いた!
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頬張っていくうちに、口の中がピリピリとスパイシーになってくる。カレーに合わせているのは、ほど良い柔らかさのお肉。52年前に先代が開発したレシピをアレンジすることなくつくり続けているそうだが「同じ調理法でつくってもその日の気温や湿度によって味が左右されるから、常に同じ味で提供するのは簡単なように思えて、実はとても難しいんです」とのこと。
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昔からの常連さんも多く、ちょっとでも味が変わったら教えてくれるお客もいると聞いて、なんてステキな関係性なのだろうと思った。料理人である父親の背中を見て育った福田さんは、外でも修業を重ねることで改めて父親がつくったレシピの調理工程の意味を学び取ったそうだ。現在では跡を継ぐ予定の3代目とともに店を切り盛りしている。これからも変わらない味を楽しみにまた訪れたい。
訪れたのは「マルフク」
0952-26-6340
佐賀市嘉瀬町中原1964-1
11:30〜O.S.15:00、17:00〜O.S.20:30
木曜休
アクセス_ 佐賀市営バス・昭和バス・祐徳バス
「嘉瀬元町」下車、徒歩約 1 分
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地元ではミールという愛称で親しまれている「ミール珈屋凪(こやなぎ)」。赤のベロアのイスや照明、カーテン、どれをとっても完全なる純喫茶だが、意外なほど洋食メニューが豊富。オーダーストップが24時という点もしかり。喫茶店でもなく食堂でもなく、「ミール」というポジションを確立している。これが、こちらの店の大きな特徴だ。
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お客の7割が注文するという「ヒデシマライス(単品750円)」。ボリュームの大きさに驚いて、「大盛りですか?」と尋ねると「普通サイズです」とマスター が笑顔で応えてくれた。卵の中にはカレーピラフが入っている。やさしい味わいの中にピリッとしたスパイスが潜んでいる昔ながらのスタンダードなカレーで、スプーンを持つ手が止まらずパクパク食べ進めるうちに、じんわり顔が汗ばんできた。
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カレーの中にはフルーツの他にニンニクやショウガなど代謝を促進するものが入っていて、寒い冬でもカラダの芯から温めてくれる。ちなみに、ヒデシマライスの命名は、当時転勤で佐賀に来ていたかつての常連さんである秀島さんに由来しているそうだ。ミールの料理は、どれもボリュームたっぷりなので、最後まで食べきる自信がない人は「控えめにお願いします」と伝えよう。
0952-24-4877
佐賀市愛敬町10-18
9:00〜O.S.24:00
無休(ゴールデンウィークは休み)
https://www.facebook.com/pages/ミール珈屋凪/148751328492309
アクセス_JR「佐賀駅」から徒歩約 8 分
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良質なスピーカーで聞く音楽は、心に贅沢を与えてくれる。その場所で気軽に食事を楽しんだり、酒やコーヒーを飲みながら過ごせるとしたら、なおさらだ。1958年創業の老舗のジャズバー「ロンド」では、夜の営業が始まる18時までの間、「チキンスパイスカレー(600円)」を提供している(売切れ御免)。パクチー付き(有無を選べる)の彩り豊かなひと皿で、スパイスの効いたカレーと酸味のある副菜の相性が抜群!
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夜はジャズオンリーだが昼はノンジャンルで、18時以降はジャズのオーダーを受け付けている。レコードは2000枚ほどあるというから、お気に入りの曲や好きなアーティストをリクエストしてみて。昼から夜にかけてずっと営業をしているので、カレーを食べ終わった後は、コーヒーでひと息ついたり、ケーキを食べながらのんびり物思いに耽る時間を過ごすこともできる。
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陽が落ち始めると、夜営業の開始。中には18時前に来店してカレーを注文し、その後は夜の店の雰囲気とジャズを楽しんで帰宅する人もいるという。北風が冷たい日は、シナモンとクローブというスパイスでつくった「ホット・バタード・ラム」で冷え切ったカラダを温めて。夜は「佐賀牛の和風ローストビーフ」や「揚げ餅の大根おろしあえ」など昼とは違うラインナップでお腹を満たしてくれる。
訪れたのは「Jazz Bar ロンド」
0952-26-1076
佐賀市水ケ江1-3-9
11:30〜18:00、18:00〜24:00
昼は月・火曜休、夜は月曜休
アクセス_ 佐賀市営バス「片田江」下車徒歩約 1 分