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会楽園 かいらくえん
中華街にある北門のすぐそばにあるお店。中国料理の醍醐味を味わえるこのお店の中で、最も調理が難しいのがちゃんぽんだという。「ちゃんぽんは、具材が入ったアツアツのスープに茹でた麺を絡ませて器に盛る料理だと勘違いしている人も多いのですが、実は煮込み料理なんです」と話すのは、オーナーの林さん。煮込むことで、野菜や海鮮、肉、麺が持つ味がスープと混ざり、そこで初めて完成する。
野菜は夏と冬では味が異なるのに、使う具材はいつも一緒。いつ食べてもどの料理人がつくっても味がブレない「会楽園のちゃんぽん」をつくるには、季節によって微妙に変化する素材の味を舌で敏感に受け止め、味を調整しながらつくる必要がある。料理人としての豊富な経験と高い技術が必要とされるからこそ、簡単にはちゃんぽんの担当にはなれないという。手軽な料金なのに料理人たちの想いが込められた、究極の一杯をどうぞ召し上がれ。
訪れたのは「会楽園」
長崎市新地町10-16
11:00〜O.S.14:45、17:00〜O.S.19:45、不定休
095-822-4261
https://www.kairakuen.tv/
アクセス__長崎電道「新地中華街駅」から徒歩3分 -
紅灯記 こうとうき
紅灯記を語る上で、ネギそばは欠かすことができない存在だ。テーブルに運ばれてくると、ふわっと漂うゴマ油とチャーシューの香り、鶏ガラなどで取ったクリアなスープ。ちゃんぽん文化の根強い長崎にあって、43年前に先代がこの土地にお店を開いた当初は珍しい料理だっただろう。
具材はシンプルにネギとチャーシューだけ。チャーシューを食べた後、次は何気なくチャーシューとネギを一緒に頬張ったら、口の中で甘みと風味が増し、味わいが変化したことに驚いた。なんでもこのチャーシューは釜で焼いているそうで、このお店のルーツなっている広東料理の中の「窯焼き料理」の1つとしてつくっているのだそう。つるっとした食べやすい中太麺が、スープと絡んでスルスルと口の中に入る。澄んだスープの味はやさしく、すべて飲み干してしまうおいしさ。多くの人に親しまれている味が、ここにある。
訪れたのは「紅灯記」
長崎市万才町3-2
11:30〜O.S.13:30、17:30〜O.S.20:30、日祝休
095-826-3004
https://www.kotoki.jp/kotoki/
アクセス__長崎電道「めがね橋駅」から徒歩6分 -
麺也 オールウェイズ 本店
ちゃんぽんのお店がラーメンを提供することはあっても、ラーメン屋は珍しかったという長崎。この10年で麺文化に新風が吹き、ラーメン店が街の至る所に根付くようになった。そんな長崎に、一風変わったラーメンを食べさせてくれるお店がある。それがオールウェイズのレモンとんこつらーめんだ。当初、とんこつラーメンに馴染みの薄い長崎の人に受け入れてもらいたいと考えてつくった、さっぱりとした味わいだ。
愛らしい見た目に目を細め、香りに一瞬「あれ?」と首をかしげる。とんこつラーメンなのに、フレンチのような洋の香りがするからだ。なのに、スープを飲むととんこつの味がする。不思議な感覚に襲われて面白い。このスープと、そして小麦の香りが引き立つようにあえて1種類のみでつくっている自家製麺が絡み合い、あっさりとコクのある味わいを引き出している。
訪れたのは「麺也オールウェイズ 本店」
長崎市万屋町5-22
11:30〜O.S.23:45、水曜休
095-824-1199
https://menya-always.com/
アクセス__長崎電道「思案橋駅」から徒歩3分