有線LANでインターネットに
繋がらないときの対処法とは?

更新日:2024-1-26

有線LANは、無線LANに比べて通信が安定しやすいことから、オフィスや家庭などで利用する人も多いでしょう。しかし、有線LANであってもインターネットが繋がらないことがあります。
インターネットに接続できないときには、パソコンやルーターなどのハード面はもちろん、ネットワーク設定などソフト面が原因になることもあるため、原因や対処法が分かりにくいかもしれません。

そこで本記事では、パソコンなどを有線LANで接続している際に、インターネットに繋がらないときの原因と対処法について解説します。

有線LANでインターネットに繋がらない原因

パソコンやルーター、プリンターなどを有線LANで接続している場合、インターネットに繋がらない原因は、主に5つあります。具体的にどのようなものか、詳しく確認していきましょう。

LANケーブルが認識されていない

LANケーブルが正しく挿されていなかったり、断線していたりすると、認識されずにインターネットが繋がりません。パソコンやルーターなどの機器からLANケーブルが抜けていないか、正しく挿されているか確認しましょう。

また、LANケーブルは踏まれたり、引っ張ったりして衝撃が加わると、中の銅線が断絶してしまうことがあります。この場合、ケーブルの劣化や故障の原因となり、インターネットに正しく接続されない可能性があります。

モデムやルーターが故障している

モデムやルーターの故障によって、インターネットが繋がらないことがあります。モデムやルーターのLANポート(LANケーブルを挿し込む穴)が故障している可能性があります。モデムやルーターに複数のLANポートがある場合は、別の穴に挿し込んで改善されるか確認してみましょう。
LANポートを挿し替えても接続できない場合には、モデムやルーターが故障している可能性があります。

セキュリティソフトが通信を遮断している

セキュリティソフトは通常、不正アクセスを遮断する役割を持ちますが、何らかの理由で正常な通信も遮断してしまうことがあります。
この場合、インターネットに繋がらない、不安定になるなどの現象が起こります。

IDやパスワードが正しく設定されていない

プロバイダーと契約するとIDとパスワードが発行されますが、これらが正しく入力されていないとインターネットに繋がりません。ID・パスワードは、プロバイダーが発行する契約書類や利用案内などに記載されていることがほとんどです。契約書類が見当たらない場合には、プロバイダーに連絡して確認しましょう。

契約中のプロバイダーが分からない場合には、下記の記事を参考にしてください。

プロバイダーが分からないときの確認方法とは?簡単な見分け方を解説

プロバイダーで障害が起きている

インターネットに接続できない場合は、プロバイダー側で障害が発生しているか、メンテンナンス中でサービスが一時的に停止している可能性があります。プロバイダーのウェブサイトやメールのお知らせなどを確認しましょう。障害やメンテナンスが発生している場合には、復旧まで待つ必要があります。

有線でインターネットに繋がらないときの対処法

有線LANケーブルでインターネットが繋がらないときは、主に4つの対処法があります。手順とともに、それぞれ詳しく見ていきましょう。

LANケーブルの状態を確認して繋ぎ直す

ルーターやパソコンに、LANケーブルがしっかり挿されているか確認します。挿し直しても改善されない場合には、LANケーブルが正常に認識されているかをパソコンのネットワーク設定で確認します。
Windowsでの確認方法は下記のとおりです。

Windows 10の確認方法

  • Windowsマークを右クリックして、「ネットワーク接続」を選択
  • 「状態」の「アダプターのオプションを変更する」を選択
  • 「ネットワーク接続」に表示されている「イーサネット」のアイコンに「×」がついている場合には、LANケーブルが認識されてない状態

Windows 11の確認方法

  • Windowsマークをクリックして、検索画面に「コントロールパネル」と入力し、選択
  • 「ネットワークとインターネット」を選択
  • 「ネットワークと共有センター」を選択
  • 画面左側の「アダプターの設定の変更」をクリック
  • 「ネットワーク接続」に表示されている「イーサネット」のアイコンに「×」がついている場合には、LANケーブルが認識されてない状態

「イーサネット」に「×」がついている場合、LANケーブルを何度か抜き挿ししてみましょう。また、モデムやルーターにLANポートが複数ついている場合は、違う穴に挿してみてください。
それでも改善されない場合は、LANケーブルが破損している可能性があるため、新しいものに交換が必要です。

再起動する

ルーターやモデム、パソコンなどのデバイスを再起動することで、インターネットに接続できるケースがあります。ルーターとモデムの再起動は、下記の手順を参照して行ってください。メーカーや機種によって再起動の方法が異なる場合がありますので、製品に付属している説明書などで再起動方法を確認いただくことを推奨します。

再起動する方法

  • パソコンの電源を切り、バッテリーやマウスなど周辺機器を接続している場合は外す
  • ルーターの電源を切り、電源ケーブルを抜く
  • モデムの電源を切り、電源ケーブルを抜く
  • 5~30分程放置したら、モデムの電源ケーブルを接続し、ランプが正常に点灯するまで待つ
  • ルーターの電源ケーブルを接続し、ランプが正常に点灯するまで待つ
  • パソコンの電源を入れる

このように再起動してもインターネットに繋がらない場合には、ルーターやモデム、パソコンなどの機器が故障している可能性があります。購入した店や修理業者に修理を依頼しましょう。

設定を確認する

プロバイダーとの契約後に発行されたID・パスワードが、ルーターに正しく設定されているかを確認しましょう。ルーターの設定画面の方法はメーカーや機種によって異なります。メーカーのウェブサイトや取扱説明書で確認してください。

また、パソコンなどのデバイス側のネットワーク設定が、正しいIPアドレスでなければルーターとの通信ができません。そこで、端末が「IPアドレスを自動的に取得する」になっているかを、下記の手順で確認します。

Windows 10の確認方法

  • Windowsマークを右クリックして、「設定」を選択
  • 「ネットワークとインターネット」を選択
  • 「アダプターとオプションを変更する」を選択
  • 「イーサネット」のアイコンを右クリックして、「プロパティ」を選択
  • 「インターネットプロトコルバージョン 4(TCP/IPv4)」を選択し、「プロパティ」をクリック
  • 「IPアドレスを自動的に取得する」「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」にチェックがない場合はチェックを入れて、OKボタンをクリック

Windows 11の確認方法

  • Windowsマークを右クリックして、「設定」を選択
  • 「ネットワークとインターネット」を選択
  • 「イーサネット」を選択
  • 「IP割り当て」の右側が「自動(DHCP)」となっているかを確認し、手動になっている場合は編集を選択
  • IP設定の編集画面上部の「手動」を選択して、「自動(DHCP)」に変更する

ファイアウォールやセキュリティソフトを一時的に無効にする

パソコンのファイアウォールやセキュリティソフトを一時的に無効にすることで、インターネットに接続できるケースがあります。ファイアウォールとセキュリティソフトを一つずつ無効にしてインターネットの接続を確認し、無効時に接続できる場合には各設定を見直しましょう。
Windows 10、11でファイアウォールを無効にする方法は下記のとおりです。

Windows 10、11でファイアウォールを無効にする方法

  • Windowsマークをクリックして、検索画面に「コントロールパネル」と入力し、選択
  • 「システムとセキュリティ」を選択
  • 「Windowsファイアウォール」または「Windows Defenderファイアウォール」を選択
  • 左メニューの「Windows(Defender)ファイアウォールの有効かまたは無効化」を選択
  • 「Windows(Defender)ファイアウォールを無効にする(推奨されません)」の2ヵ所にチェックを入れ、OKをクリック

セキュリティソフトの無効化の手順は、ソフトによって異なるため商品マニュアルを確認してください。 ただし、ファイアウォールもセキュリティソフトも、無効化すると端末がウイルスなどに感染するリスクがあるため、できるだけ短時間で実施することをおすすめします。

接続が不安定ならプロバイダーの乗り換えを検討しよう

さまざまな対処法を試してみても、インターネットの接続が慢性的に不安定な場合には、プロバイダーの変更がおすすめです。プロバイダーによって通信の品質は異なり、業者を変更することでインターネットが安定する可能性があります。

また、プロバイダーの乗り換えをするときには、光回線を検討してみましょう。光回線は回線が安定するだけでなく、データ通信容量が無制限のサービスがほとんどです。通信容量を気にせずに映画やゲームなどを楽しめ、さらにテレビの視聴や光電話サービスも利用できます。

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