光回線が引けないときの代わりはどうする?
おすすめの対処法を紹介

更新日:2024-2-19

光回線は、住居が提供エリア外、もしくは物件の都合など、立地や設備によって回線工事ができず、サービスが利用できない場合があります。もっと快適にインターネットを使いたい場合や、引越しなどで新たにインターネットを契約したい場合は、どのようにしたらいいのでしょうか。
この記事では、光回線が引けるかどうかの確認方法や、引けないときの理由を解説します。さらに、光回線が使えない場合の対処法についても、ご紹介します。

光回線が引けるかどうかを確認する方法

光回線を利用したい場合、まずは光回線を引ける物件かを確認する必要があります。引越しを検討している場合は、物件を決める前に、下記の方法で確認できると安心です。すでに住んでいる場所に光回線を引きたい場合も、確認しやすい方法でチェックしてみましょう。

光コンセントがあるかを確認する

光回線がすでに導入されている場合、光ファイバーに接続するための光コンセントが設置されているケースが多いです。室内の壁面に、光コンセントがあるか確認してみましょう。まれに、光コンセントだけ設置されていて光ファイバーが通っていないケースもありますが、配線工事さえすれば光回線が使えるようになる可能性は高くなります。

物件のサイトを確認する

住宅検索サイトの物件掲載ページでも、光回線の有無を確認できます。光回線がある場合、物件の設備や条件欄に「インターネット」や「光ファイバー」と記載されていることが多くあります。回線が開通済みですぐにインターネットを使える状態なら「インターネット」、建物の集合装置まで光回線工事が終わっている状態なら「光ファイバー」と表記されることが一般的です。しかし、物件サイトの情報は正確でないこともあり、さらには「光ファイバー完備」や「光ファイバー対応」など表記の違いによって工事の有無が異なることもあるため注意が必要です。

管理会社に確認する

光回線の有無を確認する、最も確実な方法は管理会社への問合せです。物件の管理会社は、建物への光回線の導入の有無、各部屋への引き込み状況などの詳細な情報を把握しています。光回線の工事が必要か、部屋に光コンセントが設置されているか、さらには光回線を契約する際の注意点はあるか、といったことなども確認できる可能性が高いので、正確な情報を知りたい場合は管理会社に確認することをおすすめします。

光回線事業者のウェブサイトで確認する

光回線事業者のウェブサイトでは、住宅が光回線の提供エリアかどうかに加え、光回線が開通済みの建物も確認できます。更新頻度が高く信頼性は高いものの、各部屋への導入状態までは分からないので、光回線が引けるかどうかの参考程度に確認してみてください。

光回線が引けない理由

光回線を使うには、回線工事が必要です。しかし、立地や設備などの関係で回線工事ができない場合があり、そのような物件は光回線を引き込むことができません。光回線が引けない主な理由は、下記の5つの場合です。

光回線のエリア外

光回線は光ファイバーを使ってサービスを展開しているため、光ファイバーが引かれているエリア内でなければ利用できません。建物が光回線の対象エリアかは、光回線事業者のウェブサイトで確認できます。

光ファイバーを引き込めない

光回線の提供エリアであっても、光ファイバーを住宅まで引き込めなければ光回線は利用できません。配線は電柱から光ファイバーを引き込む方法が一般的ですが、電柱が近くにない場合は工事ができない可能性があります。同様に、他人の土地を通過しないと光ファイバーを引き込めない場合も、配線は難しいでしょう。最近は電柱の地中化によって、光ファイバーを地上に出す工事ができない場合もあります。

集合住宅の共有部分にスペースがない

マンションなどの集合住宅では、光ファイバーをMDF室と呼ばれる共用部分にある集合装置に一度引き込み、そこから各部屋に分配します。集合装置のポート(繋ぎ口)に光ファイバーを挿し込まないと、マンションでは光回線が利用できません。そのため、集合装置のポートがすべて埋まっていて、光ファイバーを引き込むスペースがない場合、配線工事自体がキャンセルになる可能性があります。

配管の問題でケーブルが引けない

MDF室の集合装置から各部屋に光ファイバーを配線する際には、共用部分から部屋までの配管を使用します。しかし、この配管が途中で破損していたり、詰まっていたりすることも少なくありません。配管のトラブルは工事がスタートしてから判明することも多く、その場で工事がキャンセルになることもあります。特に築年数が古いマンションは注意が必要です。

大家さんや管理組合、行政から許可が下りていない

光回線の工事では壁に穴をあけることもあるため、集合住宅の場合、賃貸なら大家さんや管理会社、分譲なら管理組合の許可が必要になります。また、電柱からの配線に河川や大きな道路をまたぐ場合は、配線工事に行政の許可が必要です。許可の申請は回線事業者でなければできず、許可が下りないと工事はできないため、光回線を申し込む前に必ず確認しましょう。

光回線が引けない場合の対処法

光回線が引けない場合には、いくつかの対策が考えられます。下記の対策を試してみてください。

提供エリアの異なる光回線事業者を探す

自宅が光回線の提供エリア外だった場合、別の光回線事業者の光回線なら提供エリアに該当する可能性もあります。1つのプロバイダーだけでなく、さまざまな事業者を検討してみてください。

スマートフォンなどのテザリング機能を使う

テザリング機能とは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末を使って、ほかのデバイスをインターネットに接続することです。携帯電話の回線を利用しているため、Wi-Fi環境がなくてもインターネット接続ができます。利用料金が比較的安く、セキュリティ性の高さもメリットですが、契約しているデータ通信量の上限を超過すると通信速度が遅くなる可能性もあります。大容量が使える格安スマートフォンなどもあるので検討してみてもいいでしょう。

モバイルルーター(ポケットWi-Fi)を使う

モバイルルーターとは、ポケットWi-Fiとも呼ばれる小型の無線LANルーターのことです。無線のため配線工事が不要で、すぐにインターネットが使える上、全国どこでも持ち運びができます。5Gエリアであれば通信速度も問題なく、大量のデータをダウンロードしたり、ストリーミングで動画を視聴したりと、快適にインターネットを楽しめます。しかし、無線のため、電波が安定せず回線が途切れることもあります。

ホームルーターを使う

ホームルーターとは、モバイル回線(携帯電話の回線)を利用したインターネット接続サービスです。コンセントに挿すだけで利用でき、LANケーブルのポートがあるものなら有線LAN接続にも対応できるほか、Wi-Fi機能で20台ほど同時接続できるのがメリットです。5Gエリアなら快適な通信速度で利用できる場合が多く、光回線の代わりとして利用できます。

CATVに乗り換える

CATVで使用される同軸ケーブルは、テレビなどの映像・音声信号を送るためのものですが、インターネット接続にも利用できます。ケーブルテレビ局独自の回線を使用するため、光回線事業者のサービス提供エリアとは異なり、山間部などでもインターネットに繋がりやすいのが特徴です。外部からの電波干渉やノイズに強く、通信速度も安定しています。しかし、基本的にはテレビとセットの契約になり、月額料金は高めの傾向があります。また、光回線と比べると、通信速度がやや劣るというデメリットもあります。

衛星回線に乗り換える

衛星回線は、人工衛星と地球側に設置した専用端末を使って通信する方法です。ケーブルの配線が不要なので、場所を問わず利用できるのがメリットです。しかし、通信時に衛星を捕捉する必要があり、天候によって通信品質が低下する場合もあります。また、初期設置費用や月々の利用料金が高額になることもあります。

光回線以外のインターネット回線にする際の注意点

光回線以外のインターネット回線にも、それぞれのメリットとデメリットがあります。回線ごとのメリット・デメリットを踏まえた上で、下記のような点にも注意しましょう。

通信速度制限を確認する

インターネット回線によって、使用できるデータ容量や通信速度制限に関するルールは異なります。特に、光回線の代わりとして利便性の高いモバイル回線は、多くの人が日常的に利用しており、ネットワークの公平性や品質の維持のため、ほとんどの回線に通信速度制限が設けられています。データ使用量の上限を超えると通信速度が低下してしまう可能性もあるので、使用できるデータ容量や通信速度制限の条件はしっかり確認しましょう。

テザリング機能は一時的な使用のほうが向いている

スマートフォンなどのモバイル端末を利用したテザリング機能は、光回線の代わりとしては不十分な点があります。テザリングで消費したデータ容量は、モバイル端末のデータ通信量に換算されてしまいます。そのため、ファイルのダウンロードや動画のストリーミング再生などの大量のデータ通信をする場合や、複数のデバイスを同時に接続する場合には注意が必要です。テザリング機能は外出先や一時的なインターネット接続手段として考え、光回線の代わりに利用する場合は目的や使用シーンを検討しましょう。

光回線がエリア外でもほかの会社なら対応できる場合もある

光回線を引けない、もしくは回線工事ができない場合、ほかの会社の光回線なら可能な場合があります。まずは提供エリアに該当している回線事業者を確認してみましょう。

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