愛知県の日本料理店で腕を磨いてきた店主の勝元さんが、2022年9月に故郷の湧水町でオープンした季節の本格日本料理を味わえるお店。毎朝、市場から仕入れられる地元の食材を中心に、和食の伝統的な技で料理された逸品の数々を提供する。大間のまぐろや北陸のカニなど、季節によって全国から厳選された旬の食材が取り寄せられ、その日の仕入れによって日々献立は変わる。

海鮮食材がメインだが、鹿児島黒毛和牛、黒豚しゃぶしゃぶやすき焼きなどもメニューに並ぶ。すき焼きは料理人が一枚一枚肉を鍋で焼き、最適な焼け具合で提供される。また出される焼き物はすべて炭焼き。培われた焼きの知識と技術による丁寧な焼き上げは、素材のうま味や水分を逃がさず、風味豊かで美しい仕上がりを見せる。

料理を引き立てる調味料にも妥協はない、素材の味を最大限に引き出すものを使用。特にポン酢は自慢。メニューは会席料理とコース。すべて予約が必要だ。会席料理は5,500円〜、ふぐなど季節の魚介のコースが5,500円〜。ランチタイム限定で、前菜からデザートまで10品を味わえる「御膳（2,180円）」、会席「昼限定コース（3,500円）」が用意されている。これからの季節は「はもコース（7,500円）」がおススメ。落ち着いた雰囲気の中、こだわりの料理で日本の四季を感じ取ろう。

閑静な約16.5haの自然林に囲まれた宿で、創業は大正6年、100年を超える歴史があり、豊かな自然や食と温泉で長年旅人たちの疲れを癒している。

森の中の宿の温泉には、1819（文政2）年狩人の横尾権太に発見された天然自噴の単純泉と湯の花舞う硫黄泉の2種類の源泉があり、大浴場の内湯に単純泉、露天風呂には硫黄泉が引かれ、2種類の温泉を楽しめる。硫黄泉は気候により湯の花の量や温度が変化し、温泉の色もそれに伴って乳白色から透明に近いものまで変化するのが特徴。単純泉にも湯の花が浮かぶ。飲泉所では飲泉もできる。また、しつらえや泉質がそれぞれ異なる4箇所の貸切露天風呂があり、宿泊客は45分間無料で利用可能。他にも足湯露天や飲泉の施設も備えられている。

客室は和室、洋室、和洋室、露天風呂付きなど全39室。全室南向きの明るい部屋で、特に4階、5階の客室は桜島、錦江湾などを見渡す展望台的な部屋となっている。食事は季節を先取りした旬の地元野菜や黒豚や黒毛和牛、赤鷄など鹿児島が誇る食材を、その日の仕入れによって調理長が腕をふるう会席料理。自然豊かな環境の中、温泉で癒されながら、桜島の壮大な景色を楽しみ、鹿児島の味覚に触れる。霧島の魅力を存分に味わってほしい。