大人のライフスタイルコラム

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クエスチョン

季節性うつ病の原因はどれ??

台風などによる低気圧

気温の低下

日照時間の減少

画像:心と体を整える!『感じる呼吸法』でストレス対策

9月は季節の変わり目で心と体の調子を崩しやすい時期です。今回おススメする心身を整える方法は、「感じる呼吸」。普段は無意識に行っている呼吸を、あえて丁寧に感じる方法です。呼吸瞑想とも呼ばれ、脳機能に数々の変化をもたらします。ストレスを軽減し、心身をリフレッシュさせ、創造性や注意力を高める効果もあります。

アンサー

では、答えはどうでしょうか。

答えは・・・3の「日照時間の減少」

季節性うつ病は、9月から10月にかけて日照時間が急激に短くなることで起こりやすくなるうつ症状です。幸せホルモンと呼ばれる心を安定させるのに役立つセロトニンは、日光を浴びることで分泌が促されます。日照時間が減少する秋は夏に比べて日光に当たる時間が短くなることが多いため、体内のセロトニンが減って気持ちが不安定になりやすいです。
秋は、気持ちが落ち込んだり不安定な精神状態の時、ネガティブ思考にはまり込み、何度も同じことを考えてしまいがちです。このネガティブ思考の繰り返しは、脳の疲労を引き起こし、さらに気分が落ち込みやすくなります。

このように、夏の太陽が眩しい季節から秋へと移り変わる9月は心身の不調を起こしやすい時期です。

それでは、ネガティブ思考の繰り返しをストップし、脳疲労を軽減する方法をご紹介しましょう。
それは「する」のではなく「感じる」呼吸法です。

感じる呼吸のやり方

画像:日常生活に呼吸を取り入れる

1. 鼻から吸って鼻から吐く、いつもの呼吸をします。

2. 鼻を通る空気の流れ、膨らんだり凹んだりするお腹の動きなどを、ただ感じます。

3. 何秒吸って、何秒止めて、何秒吐くなど呼吸を操作する必要はありません。ゆっくり吐こう、深く吸い込もう、などと頑張る必要もありません。浅くて早い呼吸であっても今のあるがままの呼吸をただ観察します。

4. 呼吸以外のことが頭に浮かんで考え事をしているのに気づいたら、その考えをそっと手放し、意識を再び呼吸に向けましょう。雑念が浮かんでも、自分を責める必要はありません。その考えが存在することを認め、ありのままの自分の状態を感じてみてください。

5. 再び1に戻って、感じる呼吸を繰り返します。


意識を呼吸に向けることによって、ネガティブな考えが繰り返し沸き起こることを予防できます。さらに、これを続けると脳に変化が起こり、「また同じことを考えている。気持ちを切り替えよう。」と気づく力が高まります。つまり、ハッと我に返りやすくなるのです。 朝か夜に静かな場所で座って行うのがおススメです。ただ、まとめて長時間座ればいいというわけではありません。1回あたりは短い時間であっても、できるだけ毎日行い続けることが大切です。

解決のためのワンポイント

「そうは言っても、朝晩静かに座る時間は作れそうもない・・・」という忙しいあなたのために、 日常生活のなかで呼吸を使って心身をリフレッシュするためのワンポイントアドバイス。

食べる前にひと呼吸

画像:食べる前にひと呼吸

食事をする時、箸を取る前に「いただきます」と手を合わせ、息を吸って吐きます。 また、いきなりパクパク食べ始めるのに比べて食欲が安定し、食べるスピードが緩やかになり、自律神経の副交感神経の働きが高まるので消化も良くなります。

画像:山下あきこさん
山下あきこ(やました・あきこ)

医学博士、内科医、脳神経内科医、抗加齢医学専門医、産業医、米国神経学会会員。
現在、医療法人社団如水会今村病院に勤務。人々が幸せと健康づくりを楽しむ社会を目指し、診療活動を続けながら執筆やセミナー活動を行なっている。「ホンマでっか!?TV」や「Z I P!」などのテレビ出演も多数。著書に「やせる呼吸」「こうすれば夜中に目覚めずぐっすり眠れる」「死ぬまで若々しく元気で過ごすための賢い食べ方」「『やめられない』を『やめる』本−脱・依存脳」などがある。