質の良い眠りのためには、
どんな音の環境が望ましいでしょう?
「静かな音楽」
「人の話し声」
「無音」
睡眠は、食事や運動よりも、精神状態に大きな影響を与えます。ある研究では、睡眠時間4時間程度の「睡眠不足の状態」と、8時間程度の「よく寝た状態」を体験してもらいました。すると、睡眠不足の状態の人は、脳の中でストレスに反応する部位である扁桃体の活動が活発になっており、恐怖を感じやすくなっていました。
イライラして過ごしていると、人間関係も悪化しやすくなるので、あなたの睡眠不足は家庭や社内の人々にも影響します。
心穏やかに過ごすためには、質の良い睡眠の確保が欠かせません。
しかし、眠りたくても途中で何度が目が覚めてしまうこともあるかもしれません。そんな時は、すぐに薬に頼るのではなく、まず睡眠環境を見直してみましょう。睡眠環境とは、光、音、温度、湿度、衣服や寝具などです。
環境を変えるだけで一気に睡眠の質が良くなる方が多いのです。
では、答えはどうでしょうか。
答えは・・・3の「無音」
人の脳は、音が聞こえると目が覚めなくても、無意識に脳が反応していますので、「無音がベスト」です。
静かな音楽は、心が穏やかになって寝つきが良くなるように感じることがあるかもしれません。実際に周波数や曲調によって人の心に安定をもたらすことは事実ですが、音という脳刺激であることには変わりなく、睡眠用のBGMも無音には勝てません。
人の話し声は、自然の音や音楽よりも人の脳を覚醒させます。野生動物が外敵から身を守るために備わっている機能でしょう。
音の他にも、眠れる環境を作るのに有効なポイントがありますのでご紹介しましょう。
point1寝室は真っ暗がベスト
真っ暗だと安心して眠れないから薄灯りをつける、という方が少なくありません。
夜中にトイレに起きた時のために、足元灯をつけておくという人もいるでしょう。中には、テレビの明かりがないと眠れないという人もいます。実際はどうなのでしょうか。
音と同じように、やっぱり光も脳への刺激になるので「真っ暗がベスト」です。
アイマスクをつけていても、皮膚の細胞が光を感知していることも分かっています。真っ暗が苦手な場合に無理して消すことはありませんが、どちらでも良いなら電気は消して眠りましょう。窓から街の灯りなどが入ってくるときは、遮光カーテンを選ぶと良いでしょう。遅くまで起きている家族がいる時は、光が入ってこないようにきちんと寝室のドアを閉めることも役立ちます。
point2快適な温度と
湿度を保とう
冬場の夜間何度もトイレに起きる人が、就寝時の室温を上げたら起きる回数が減ったというデータがあります。ぐっすり眠るためには、快適な温度と湿度が重要です。明け方冷え込むことによって早く目が覚めることもあります。
夏場に寝苦しいほど暑いと、汗ばんだ不快な感覚で目が覚めやすくなります。汗をかいて脱水傾向になることによって翌日の熱中症を起こすリスクも上がるので、就寝時の室温管理は重要です。
ちなみに湿度も体感温度に大きく影響します。
冬場は、乾燥していると寒く感じます。夏場は、湿度が高すぎると暑く感じられます。適切な湿度は40−70%です。冬場に40%を保つのは意外と困難ですが、加湿器を利用して乾燥しすぎないように工夫してみましょう。
point3天然繊維のパジャマが
オススメ
化学繊維よりも天然繊維が吸湿性がよいのでおすすめです。冬は綿素材が暖かく、夏はリネン(麻)が涼しいですね。リヨセル(テンセル)はとても肌触りが良く、四季を通じて使える素材です。
また、靴下は手足の末梢から熱を放散させることができなくなって、深部体温を下げられなくなるので、脳を覚醒させることがあります。
うまくいく方法には、個人差があります。まずは一つずつ試し、ご自身に合った睡眠改善方法を見つけてください。
環境を整えたあとの、
さらに睡眠の質を上げる
ワンポイント!
寝る前の水分摂取で気をつけること
牛乳で寝つきが良くなると思われている方も多いのですが、寝る直前に飲んでも睡眠を促す効果はありません。むしろ消化に時間がかかるので眠りを浅くする可能性もあります。
カフェインは、6時間から8時間の覚醒効果がありますので、夕方以降のコーヒーや紅茶は控えましょう。緑茶には、カフェインが含まれますが、テアニンというリラックス成分が含まれるので、夜に飲んでもそれほど眠りを妨げません。カモミールなどのハーブティーには体を温める効果があり、寝つきも良くなるためおすすめです。
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山下あきこ(やました・あきこ)
医学博士、内科医、脳神経内科医、抗加齢医学専門医、産業医、米国神経学会会員。
現在、医療法人社団如水会今村病院に勤務。人々が幸せと健康づくりを楽しむ社会を目指し、診療活動を続けながら執筆やセミナー活動を行なっている。「ホンマでっか!?TV」や「Z I
P!」などのテレビ出演も多数。著書に「やせる呼吸」「こうすれば夜中に目覚めずぐっすり眠れる」「死ぬまで若々しく元気で過ごすための賢い食べ方」「『やめられない』を『やめる』本−脱・依存脳」などがある。